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» 2006年10月19日 08時00分 公開

ネットとリアルが半々の“新しい近所づきあい”を提案――光が丘ウォーカー驚愕の自治体事情(3/3 ページ)

[中村文雄,ITmedia]
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「住みたい街」の情報網として地域SNSの重要性は高い

 長く地域活動に携わる遠藤氏は、光が丘ウォーカーについての期待を語る。「これからは住民がどのようにアクティブに活動するかが重要で、その活動によって自治体のブランドが左右される時代となってきている。自治体のブランドが向上すれば人が集まり、生活環境も向上して住みやすい街になります。できたら、『光が丘に一度は住みたい』と思うようなブランドを確立したいと思っています。そのために地域活動の情報網となる光が丘ウォーカーのような存在は大変貴重であり、ブランディングの重要な要素となると期待しています」

光が丘ウォーカーの運営を担当する木原充雄氏(中央)、木原実穂氏(右)、光が丘団地連合会の役員の遠藤玄声氏(左)

 光が丘ウォーカーという歴史と信頼があるコミュニティーサイトを、自治会や管理組合など現実にコミュニティー活動を行っている団体が使うメリットは大きい。練馬区役所のような公的機関から見れば、光が丘ウォーカーは無形の貴重な財産とも言える。ただし、このような事例がほかに見られないのは、その運営に手間が掛かるためであり、光が丘ウォーカーが成功したのは、木原夫妻の手腕によるところが大きい。

 光が丘ウォーカーは回線、機材、運営などをすべて木原夫妻が負担しており、今後も運営の自主性を保つために運営方式を変える予定はない。木原夫妻にとって光が丘ウォーカーは生活の一部となっており、光が丘ウォーカーなくして毎日の生活は成り立たないようだ。

 「ボランティアとして光が丘ウォーカーを運営しているという気持ちではなく、楽しいから運営するとともに自らが参加しているのです。光が丘ウォーカーのおかげで、学校や職場など役割としての交際ではなく、個人的に友達としてつきあえる関係を持つことができました。それが本当に大きなメリットです。リアルでのつながりがあればこそ、光が丘ウォーカーをやってこられたのです。もし、これから地域コミュニティーサイトを立ち上げるのであれば、実際の地域活動からネットを利用する方法が良いと思います」(木原充雄氏)

 木原夫妻は、光が丘ウォーカーを通して、かけがえのない人間関係を築くことができた。それはインターネットという文化が拓いた、新しい近所づきあいの形かもしれない。これから光が丘ウォーカーは、地域活動をする自治会や管理組合とタッグを組んで、光が丘をもっと「住みたい街」にするサービスを提供していく予定だ。住民が生み出した地域SNSの代表的事例として、光が丘ウォーカーの今後の活動に注目したい。

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