検索の力を現場の力に、ウチダスペクトラムが2種類のパッケージ

ウチダスペクトラムは、企業向け検索プラットフォーム「SMART/InSight」をベースに、特定業務に特化した機能を組み合わせたパッケージ、2製品をリリースした。

» 2006年10月24日 22時15分 公開
[高橋睦美,ITmedia]

 ウチダスペクトラムは10月24日、企業向け検索/情報共有プラットフォーム「SMART/InSight」をベースに、特定業務に特化した機能を組み合わせたパッケージ製品、2種類を発表した。

 SMART/InSightは、イントラネットやファイルサーバ、データベースなどに散在するさまざまな情報をインデックス化し、横断的に検索できるようにするソフトウェア。情報の収集と検索にとどまらず、「共有や流通も含めたナレッジワークフロー全体を支援するソリューション」(同社SMART/InSight事業推進担当執行役員の長尾唱氏)であることが特徴だ。

 新パッケージはSMART/InSightの基本機能を生かしつつ、特定業務向けのデータ処理モジュールやインタフェース、コンテンツなどを組み合わせたもので、検索の前提となるデータの抽出やインデックス化、タグ付けといった部分も含まれている。これを活用することで、高価で複雑な専用ソフトウェアを導入する場合に比べ、業務に最適化された情報検索/活用基盤システムを少ない手間で、短期間で構築できる点がメリットという。

 パッケージの1つは、ソフトウェア開発現場での情報共有を支援し、生産性向上やソフトウェアの品質向上につなげる「SMART/Developer」だ。

SMART/Developerのインタフェース

 開発プロジェクトの過程で生成されるさまざまなドキュメントにタグを付与して検索性を向上させる「成果物管理」のほか、ドキュメント更新時に通知を行ったり、ブログと連携して知識を集約する「情報伝達管理」機能が提供される。また2007年3月をめどに、プロジェクト進行中に発生する課題を通知し、更新状況をモニターする「課題管理」機能も追加される予定だ。

 もう1つは、主に企業経営層やマーケッターに、迅速に必要な情報を提供できるようにする「SMART/MarketWatcher」だ。

 このパッケージは、SMART/InSightの検索機能に、ファクティバ ダウジョーンズ&ロイターが提供する有料ニュースサービスのコンテンツを組み合わせて提供する。社内外のデータの中から必要な情報をピンポイントで探し出すことにより、自社の状況把握や競合の動向分析を支援する。また、クロスタブ分析や時系列分析を加えることも可能だ。

 価格は、SMART/Developerが100ユーザー/15万ドキュメントで年間360万円(税別)から、SMART/MarketWatcherは250ユーザー/15万ドキュメントで年間684万円(税別)から。

 ウチダスペクトラムでは今回の2製品を皮切りに、業務特化型パッケージを順次拡大していく方針だ。データ統合などに取り組む企業に向け、引き続きSMART/InSight本体の販売を進めるとともに、今回のパッケージのほか、SFAやCRMなどほかのソリューションを組み合わせたパッケージ展開も計画。これらの業務に強いシステムインテグレータなどとの協業も視野に入れているという。

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