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» 2006年11月10日 11時00分 公開

オンライン・セミナー・レポート:ソフトウェアか、サービスか、それとも両方か

マイクロソフト デベロッパー&プラットフォーム統括本部の成本氏は、Web 2.0をプロバイダからコンシューマーに主導権が移るものと分析する。しかし「すべてがSaaSに向かうというのは言い過ぎだ」。

[ITmedia]

 ITmediaエンタープライズが主催するオンライン・セミナーが開催された。マイクロソフト デベロッパー&プラットフォーム統括本部 戦略企画本部 戦略担当部長の成本正史氏が、Web 2.0を分析。新宿のマイクロソフトの会場には、オルタナティブブロガーが参加して、議論を深めた。

 「この業界のすべてがSaaSに向かうというのは言い過ぎだ」――成本正史氏は、このように主張した。

 マイクロソフトは、SaaS(Software as a Service)に対し、ライフスタイルに合わせてソフトウェアとサービスが使い分けられる「ソフトウェア プラス サービス」という中庸のアプローチを採用する。ソフトウェアだけでなく、「Windows Live」プラットフォームを提供し、複数の技術やコンテンツを組み合わせてサービスを構成するマッシュアップ環境も用意している。Web 2.0は人々のライフスタイルを変えようとしているが、あくまでもサービスは「手段の1つ」と考えているからだ。

マイクロソフト流Web 2.0の読み方

 成本氏は、Web 2.0というネットの潮流をプロバイダからコンシューマー側に主導権が移るものと話す。プロバイダが固定的に提供するアプリケーションは、コンシューマーが選択するサービスへ、そして、Web 2.0ではテクノロジー(技術)よりもエクスペリエンス(体験)が重視され、ビジネスよりもカルチャーに与える影響が大きいと分析している。

 だが、同氏によると、サービス(SaaS)が向く場合というのはいくつかの条件を満たす必要がある。ユーザーが圧倒的多数であり、ユーザーのコンテキストに適したサービスが提供できる、複数サービスのマッシュアップのニーズがある場合などだという。「逆に言うと、何もかもがインターネット経由である必要はない」。圧倒的多数のユーザーとコンテンツによって起こるロングテールの法則をWeb 2.0の現象として取り上げ、「Web 2.0で儲かっている企業はそんなにない。単に楽しいよねという状態だ」と切り捨てた。

 「ロングテールが実際に見込めるようになるには、10億人規模のユーザーが必要だろう。恐竜のしっぽではビジネスにはなりにくい。逆に頭ではリスクが大きい。つまり、お腹が大事ということだ」と現在の段階では中庸が大切と見ている。

 「Web 2.0は進化の途中。これは現在のスナップショットに過ぎない」としながらも、今後、コンシューマーを中心にライフスタイルを共有できる場として進んでいくだろう、と同氏は予測する。

Web 2.0時代のITエンジニアの姿とは?

 このような時代の中で、ITエンジニアのマインドも変わる必要があるという。

 「ITエンジニアは、カルチャーを変えている仕事だと認識する必要がある。これは大げさな言い方ではなく、ITが生活に密着することで、実際に生活スタイルを変えることになる」

 成本氏は「要素技術を突き詰めるのもいいが、どう生活を変えるのか、そういう意識を持ってほしい」とアドバイスした。

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