迅速なプロセス改善を支援、ウェブメソッドがSOAプラットフォームの新バージョン

ウェブメソッドは、エンタープライズSOAを基盤に業務プロセス統合を支援するプラットフォームの新バージョン「webMethods Fabric 7.0」を発表した。

» 2006年11月16日 09時55分 公開
[ITmedia]

 ウェブメソッドは11月15日、エンタープライズSOAを基盤に業務プロセス統合を支援するプラットフォームの新バージョン、「webMethods Fabric 7.0」を発表した。

 webMehods Fabricは、既存のアプリケーションをESB(Enterprise Service Bus)を介してサービス化し、ビジネスプロセスに合わせて組み合わせることを可能にするシステムだ。新バージョンでは、米WebMethodが買収したCerebraやInfravioのテクノロジを統合したほか、BPM(ビジネスプロセスマネジメント)を実現していく上で重要な役割を果たすBAM(ビジネスアクティビティモニタリング)機能を強化した。

 米WebMethodsのシステムエンジニアリング担当上級副社長、エリオット・ニューマン氏は、幾つかのアナリストのコメントを引き合いに出し、ビジネス環境に合わせて迅速にプロセスを変更できるかどうかが重要だと指摘。それを可能にするのは、アジリティ(迅速さ)を提供するミドルウェアであり、「ミドルウェアはアプリケーションよりももっと戦略的な存在である」とした。

 そのためにwebMethods Fabric 7.0では、BPMエンジンや分析機能の改良によって、ビジネスプロセス改善を支援していく。ニューマン氏は同製品により、ビジネスプロセスを高いレベルで統合し、さらにビジネスモデルの変化に応じて迅速にプロセスを変更していくことができるとしている。

 例えば、どのプロセスに問題があるのかをリアルタイムにモニタリングし、原因を特定するとともに、改善に向けた情報を提供することが可能だ。また、ただBMPエンジンを通じてビジネスプロセスのモデリングを行うだけでなく、受注や在庫情報といった実際の業務への影響と関連づけ、変更が業務にどのように影響を与えるかを分析することが可能だ。ビジネスプロセスはそのままに、そこに適用するルール/ポリシーを変更することもできるという。

 さらに、旧Cerebraのセマンテック・メタデータ・ライブラリを搭載することで、ITリソースに関連する情報を一元化。これにより、「SOAの大きなポイントである再利用を可能にする」(ニューマン氏)という。

 webMethods Fabric 7.0の価格は構成、要件によって異なるため個別見積もりとなるが、数千万円からのオーダーとなる。英語版は12月より、ローカライズされた日本語版は2007年第1四半期にリリースする予定だ。

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