何と言っても速さが売り――DWHアプライアンスのNetezza

「ツールが格段に早くなるのが見た目ですぐ分かる」とDWHアプライアンスを提供する米Netezzaのジム・バウム社長兼COOはアピールする。

» 2006年12月06日 16時00分 公開
[堀哲也,ITmedia]

 「ツールが格段に早くなるのが見た目ですぐに分かる。より高速に特化していくつもりだ」――データウェアハウス(DWH)アプライアンスを引っ提げ日本への進出を図る米Netezza。同社のジム・バウム社長兼COOはこう胸を張る。

 DWHアプライアンス「Netezza Performance Server」(NPS)は、データベースとサーバ、ストレージを一体化したユニークな製品。スニペットプロセッシングユニット(SPU)と呼ばれるブレードライクな専用ユニットを超並列し、高速なクエリ処理を可能にする。

ジム・バウム氏 米Netezzaのジム・バウム社長兼COO

 「メリットは、何と言っても高パフォーマンスだ。企業のデータ増やビジネスインテリジェンス(BI)のユーザー層の拡大に対応できる。BIは今までデータベースが足を引っ張ってきた。本来のパフォーマンスが出せないBIベンダーはアプリケーション側で工夫をしてきた。それだけに、NPSを歓迎している」とバウム氏。

 高速性を可能にしているのは、各SPUに搭載されたプリプロセッシング機能のFPGAと、PowerPCを利用した超並列処理。フィルタリングと処理を単一ユニット内で行い、各クエリに対する関連情報だけを分析する。12月4日に発表したNPS 10000シリーズでは、112のSPUを搭載したラックを8台まで並列し、896SPU、100Tバイトまで拡張できるスケーラビリティを持たせた。

NPS Netezza Performance Server

 ソフトウェアとハードウェアを一体化したアプライアンスとして提供しているだけに、導入にかかる手間やコスト、メンテナンスコストが低いのもメリットだという。

 米Netezaは2005年10月に日本法人、日本ネティーザを設立。既にモスフードサービスがPOSデータの分析に同社の製品を採用するなど、日本でも4社の顧客を獲得しているという。販売パートナーとして日本ユニシスやNEC。システムインテグレーションでは電通国際情報サービスとパートナーシップを結んでいる。

 「日本には、まだまだ大きなビジネスチャンスがある。パートナーにとってもチューニングすることなく、パフォーマンスが予測できるのはうれしいはずだ」とバウム氏は展望を語る。既存のDWHのリプレースを狙うほか、これまでパフォーマンスの制約で実現できなかったアプリケーション環境を可能していきたいという。

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