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» 2006年12月18日 14時55分 公開

SpringとJBossが和解の兆し

これまで反目することが多かったSpringとJBossの両オープンソースコミュニティー、その間にはまだ緊張感が残っているが、リーダーたちは互いに協力する姿勢を示し始めている。

[Darryl K. Taft,eWEEK]
eWEEK

 これまで反目することが多かったSpringとJBossの両オープンソースコミュニティーのリーダーが、和解を口にし始めている。

 Spring Frameworkのメンテナンスを行っている企業であるInterface21のロッド・ジョンソンCEOは米eWEEKの取材で、JBossと協力するチャンスを歓迎すると語った。これはJBossのリーダーであるマーク・フルーリ氏が数週間前、何らかの形でSpringコミュニティーと協力するのにやぶさかでないとeWEEKに話したことを受けたもの。

 これまでの冷えた関係に和解の兆しが見えてきたことは、Spring FrameworkとJBossのHibernate技術を組み合わせて利用しているJava開発者にとって素晴らしい朗報と言えそうだ。Springは軽量なJavaアプリケーションフレームワークで、開発者はJ2EE(Java 2 Platform Enterprise Edition)の複雑さを避けることができる。一方、HibernateはJava用のオブジェクト/リレーショナルパーシステンス機能とクエリサービスを提供する。

 両陣営の摩擦を端的に物語っていたのが、Jobsterの開発者であるスコット・ホーグ氏が昨年から「Hibernate Hates Spring」(HibernateはSpringが嫌い)と題されたブログに書いていた記事である。

 しかしホーグ氏の記事にコメントを投稿した開発者の多くは、SpringとHibernateの両方を使っていると述べ、両陣営の和解を求めている。

 PaulEというハンドルネームのコメント投稿者は、「わたしは国防総省のプロジェクトに携わっている開発者で、IBM WebSphere、Spring、Hibernateをプロジェクトで使っている。多くの開発者と同じく、わたしもSpringをHibernateと『一緒に』使用するのが好きだ。Hibernate単独で使うよりも苦労が少なくて済むからだ。人々に恩恵をもたらすことをめぐって論争する理由が理解できない」と述べている。

 ジョンソン氏およびInterface21のエイドリアン・コリヤーCTO(最高技術責任者)は、SpringとHibernateを一緒に使用することは開発者のメリットになり、SpringコミュニティーとHibernate/JBossコミュニティーにとの間で何らかの関係が構築されることを開発者が望んでいることを認めている。

 12月7〜10日にフロリダ州ハリウッドで開催された「Spring Experience」カンファレンスでeWEEKの取材に応じたジョンソン氏は、12月11〜15日にベルギーのアントワープで開かれる「JavaPolis」カンファレンスに参加するつもりだと語った。JavaPolisでは、マーク・フルーリ氏がキーノートスピーチを行った。

 「マークと話し合いの場を持ち、われわれの共通のユーザーおよび顧客のメリットのために協力できることがないか探りたいと思っている」とジョンソン氏は述べた。

 「基本的に、両コミュニティーの関係が改善されれば、ユーザーおよび顧客にとって間違いなくメリットになると考えている。そして、これまでの経緯の原因を作ったのは、われわれの側ではないと確信している」と同氏は付け加えた。

 さらにジョンソン氏によると、Interface21は広範な提携戦略を推進しており、JBossとの提携を妨げる特別な理由は見当たらないという。「約1年半前にJBossと予備的な話し合いを行った。両社がどのような形で提携できるのかを探るのは、非常に興味深いことだと思う」とジョンソン氏は話す。

 ジョンソン氏は、Springが非常にユビキタスな存在になっていると考えている。「このため、JBossユーザーの大多数がSpringを使うようになるだろう。われわれのコミュニティーを見れば、大多数がHibernateを使用しており、JBossアプリケーションサーバを利用している人も相当な割合に上る」と同氏。

 Spring Experienceおよび11月にベルリンで開催された「JBoss」カンファレンスの両方に参加した開発者は、JBossとSpringの両技術を併用していると語っていた。両陣営の間にはまだ緊張感が残っているが、リーダーたちは互いに協力する姿勢を示し始めた。JBossは、オープンソースコミュニティーのObjectWebとも同様の問題を経験したが、11月にフランスの大手IT企業のBullと提携したことで、この問題を解決した。

 Springコミュニティーについて、また何らかの提携の可能性について、フルーリ氏は「われわれは非常にオープンであり、彼らにもそのことを知ってほしい」と話している。

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