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» 2007年01月31日 12時00分 公開

モバイルセキュリティに「秘文」は轟くのか

法人向け暗号化ソフト「秘文」シリーズを展開する日立ソフトがモバイルセキュリティ分野に進出する。クライアントPCの暗号化ソフト市場でシェアの過半数を握る同社は、モバイルという新たな市場でも成功を収めるのだろうか。

[國谷武史,ITmedia]

 「秘文は、これまでに多くのユーザーへ安全を提供してきた。だからこそスマートフォンセキュリティでも選ばれる秘文を目指す」――日立ソフトウェアエンジニアリング ソリューション開発部の臼杵誠剛部長は、モバイルセキュリティ分野進出への意気込みをこう語る。

 日立ソフトは、2月にWindows Mobile搭載のスマートフォン向け認証/暗号化ソフト「秘文AE MobilePhone Encryption」(秘文AE MPE)を発売する。同社は発売を機に、モバイルセキュリティ市場に本格参入する。

臼杵部長 「モバイルセキュリティは黎明期だからこそ、しっかりとした対策に取り組むことが必要」と話す臼杵氏

 「スマートフォンの企業導入は、まだ黎明期。しかし、2007年は導入の意識が急速に高まると見ている。その時に求められるセキュリティが用意されていなければならない」と、臼杵氏は話す。

日本のスマートフォンにかなうセキュリティ

 秘文AE MPEは、同社が提携するPointsecのモバイル端末向け暗号化ソフト「Pointsec for Pocket PC」をベースに開発した。端末内の全データや任意指定したデータ、外部メモリのデータを暗号化するという基本性能は同一だが、日本語化や管理機能など使い勝手を重視した秘文シリーズとしての特色を継承している。

 「ユーザーがストレスなく使えることが一番。単に暗号化をするだけでなく、強力な認証機能やログの保存/管理/解析といったニーズにも応えられる」(臼杵氏)

秘文 Windows Mobile上で動作する秘文AE MPE

 特に認証では、パスワードや数字の組み合わせに加えて、複数の絵文字を選択して認証を行う「ピクチャーPIN」というユニークな機能を持つ。ピクチャーPINでは、選択する絵文字の数を3つや6つというように設定したり、絵文字の配列を自在に設定できる。

 管理画面では、セキュリティポリシーを適用した形でのインストールイメージファイルを作成でき、ネットワーク経由で各端末に配布することできる。全社規模で秘文AE MPEを導入、運用が効率化され、負担の軽減化につながる。

スマートフォン導入でのセキュリティ意識は?

 「企業がスマートフォンを導入する狙いは、ノートPCの置き換えにある。ノートPCの導入と同様に『スマートフォンにもセキュリティを施さなければいけない』という意識がある。だが具体的な対策手段はあまり知られていないようだ」と、臼杵氏は話す。

 そこで同社では、どのようなデータを暗号化したらよいのか、ユーザビリティを損なわない認証方法などのアドバイス、Microsoft Exchange ServerやPCデータとスマートフォンの連携、システム構築といった導入支援も行うことにしている。

 一方で、モバイルセキュリティの分野はまだ立ち上がったばかりだ。「今後は新しいセキュリティ技術が誕生していく。当社としては、基幹業務システムも含めたモバイルのトータルセキュリティサービスを実現させたいと考えている」(臼杵氏)という。

 製品およびサービス提供は当面、スマートフォンを販売する携帯電話会社を通じて行うが、SI企業とも連携を図る予定。臼杵氏は、「市場はまだ立ち上がったばかりだが、モバイルセキュリティの分野では過半数以上のシェアを狙いたい」と話している。

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