「Enterprise Vault」新バージョンはMS製品群との連携をさらに強化

シマンテックは、マイクロソフト製品との連携をさらに強化した電子メールアーカイブソフトウェアの新バージョン、「Symantec Enterprise Vault 7.0」を発表した。

» 2007年01月31日 20時28分 公開
[ITmedia]

 シマンテックは1月31日、電子メールアーカイブソフトウェアの新バージョン「Symantec Enterprise Vault 7.0」を発表した。日本語化を進めたほか、Microsoft Exchange Server 2007をはじめ、マイクロソフト製品群との連携をいっそう強化している。価格は非公開で、2006年12月末より販売パートナー経由で出荷を開始済みだ。

 シマンテックのリージョナルプロダクトマーケティングマネジャー、堀江徹氏は、「電子メールは電話やFAXに代わる重要なインフラになったうえ、同報メールや添付ファイル利用の増加により、電子メールが急増している」と指摘。このように増大する電子メールの管理コストを削減し、さらに情報漏えい対策や法規制に応じたデータの開示といったニーズに対応するために、メールアーカイブシステムが求められていると述べた。

 Enterprise Vaultは、旧Veritas時代より提供されてきた企業向けのメールアーカイブ製品。データの鮮度に応じて異なるストレージを使い分けることで、ストレージに要するコストを削減できるほか、データの分類、タグ付けを行うことでポリシーに応じた情報の管理、保管を実現する。最近とみにニーズの高まっている法規制対応の側面からは、必要に応じて情報を取り出せる検索用のアドオンを提供してきた。

 同製品はこれまでも、Microsoft Exchange ServerやOutlookとの親和性の高さを特徴としてきたが、新バージョンでもMicrosoftと共同で開発を進め、最新版のExchange Server 2007をサポート。同時に、Microsoft Cluster Server(MSCS)にも対応した。さらに、Microsoft SharePoint Serverとの連携も可能になった。電子メール同様、文書についてもアーカイブを行い、ストレージを効率よく利用できるようになるという。この際、組織単位だけでなく、グループやユーザーごとにきめ細かくポリシーを適用できることも強化点の1つという。

 同時に、Windows Rights Management Services(RMS)と連携するためのアダプタが追加された。これまで困難だった、RMSを用いて保護/暗号化されたメッセージのアーカイブやインデックス化、検索などが行える。

 クライアント側では、Windows Desktop Search(WDS)との連携が図られた。WDSのインタフェースから、ローカルのデータだけでなく、Enterprise Vaultに格納されているアーカイブデータをシームレスに検索できるという。

 Enterprise Vault 7.0ではほかに、国内ユーザーからニーズの高かった、Lotus Notes/Dominoのジャーナルファイルのアーカイブもサポートしている。

インタフェースが日本語化されたDiscovery Accelerator

 これらに加え、「Discovery Accelerator」「Compliance Accelerator」という2つのアドオンモジュールの日本語化が図られた。いずれも、訴訟/コンプライアンス対応を念頭に置いたツールだが、Discovery Acceleratorは必要なデータのすばやい抽出を、Compliance Acceleratorは、メールのやり取りが各種法規制に則って実施されているかの監査を主に支援する。シマンテックでは、日本版SOX法をはじめ、国内での法規制策定状況をにらみながら、これらアドオン向けに監査用のひな型を提供することも検討しているという。

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