ブレインダンプ系の試験対策サイトにはご用心(2/2 ページ)

» 2007年02月20日 08時00分 公開
[Lisa-Hoover,Open Tech Press]
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 こうしたMicrosoftの態度については、オープンソース系の認証資格を主催する多くの企業から賛同の声が寄せられている。「本当にTestKingが実際の試験問題ないしその類似問題を提供していたのかは分かりませんが、Microsoftが訴訟を起こす必要性を感じたというのは、ごく自然の成り行きだと思います」とペーダーセン氏は語る。

 ラムベルトン氏によると、Microsoft側には2つの目的があるという。「1つは、不正な業者を将来的に排除すること。もう1つは、まっとうなサービスを提供している業者が“こうした連中とわたしたちは違います”と主張できるようにすることです」。

 Red HatのGlobal Professional Servicesで上級管理職を努めるゲーリー・ジョーダン氏は、Microsoftの訴訟に関して立ち入ったコメントを避ける一方で、「誰もが、信頼できる認証資格プログラムを提供しようと思っているのですが、その障害になっているのがブレインダンプ系サイトです。わたしどもRed Hatでは、自らが主催する認証資格プログラムのレベルと信頼を確保するために積極的な活動をするつもりであり、同業他社によるそうした防衛活動に対しても協力を惜しんでおりません」と述べている。

 ジョーダン氏によると、Red Hatの認証資格試験は実践的な知識を重視しており、その内容はブレインダンプ系サイトで得られる表面的な情報だけでカバーしきれるものではない、とのことだ。「確かにRed Hatの資格試験でも、カンニングや試験問題の流出、あるいはテクニック偏重の受験指導が行われているのを確認していますが、選択肢形式の出題をしているほかのIT認証資格プログラムほどの影響は受けていません。わたしどもは不正受験者の対策を強化しており、試験問題を持ち出してRed Hatの信用を傷つける者については、罰則を持って挑むつもりです」。

 ラムベルトン氏によると、LPIには「ブレインダンプとの疑いのあるサイトについての報告が定期的に入ってきます」とのことであり、そうした Webサイトについては、問題を生じさせるような行為が行われていることをプロバイダーに通知することで、大部分は速やかに解決されているということだ。

ITのプロフェッショナルは何を行うべきか?

 ラムベルトン氏は、「ビジネスの現場では、必要な技能を有しているかを示す指標が求められており、雇用者側もそうした資格の有無を重要視するようになっているため、人々は資格を得るために多大な努力をするようになっています。いずれにせよ、実地で得た経験に勝るものはありません」と語っている。同氏によると、こうしたサイトの有用性を見極めるポイントは、「ソフトウェアベンダーから公開されている試験要項に厳密に則した模擬試験を用意していると明記してあるところを選ぶことですね。その点については間違いないでしょう」とのことだ。

 Texas在住のデータベース管理者でコンサルタントも兼ねているボイド・ヘムフィル氏は、OracleおよびMySQLの認証資格に見事合格しているが、これらの試験に臨む際には、さまざまなリソースを用いて準備を行ったという。例えば、試験対策サイトを選ぶ際にはレベルの高い設問が用意されているところを探し、認証資格用の参考書については、いずれの場合も最低1冊は通読し、受験するトピックについてまとめられた“定評あるガイド”に目を通し、さらには実地訓練をしてから試験に挑んだとのことだ。「試験対策を生かすも殺すも、それは受験生次第です」と同氏は語る。「そうした学習のプロセスそのものが、プロフェッショナルとしてのわたしの総合的な技量を高めてくれるはずです」。

 オープンソース系ソフトウェアのプロフェッショナルとしての資格を得るための方法はさまざまなものが存在しているが、業界の人間が言うことは共通している。「すべては選んだ者の自己責任です。受験対策サイトのほとんどは、客から金を巻き上げて高笑いしようと目論んでいる連中ばかりですから、選択時に用心するに越したことはありません」、というのはジョーダン氏の言葉だ。「自分の属する組織でITプロフェッショナルとしての尊敬を得る最短の方法があるとすれば、それはレベルの高いトレーニングを積んで、真剣に勉強し、まっとうな方法で資格試験に合格することです」。

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