キラーガジェット登場はアプリ業界を再編――事例で見るLiveガジェットWindows Liveが魅せる次世代マッシュアップ(1/4 ページ)

オンラインアプリケーションへの期待度が高まっている。幾つものローカルアプリがWebアプリへと展開する現在、従来からのWebページ作りのノウハウが脚光を浴びているのだ。

» 2007年03月08日 08時00分 公開
[森川拓男,ITmedia]

1つ目を作れば、2つ目はかなり楽なもの

 Windows Liveガジェット開発は、これまでもオンライン・ムックPlus「Windows Liveが魅せる次世代マッシュアップ」で取り上げてきた通り、ほかのプログラミング言語と比べると極めて容易なマッシュアップが可能なことが分かるはずだ。JavaScriptとCSSが中核となるため、Webページを作る感覚で開発することができる。

 この記事で取り上げる、ターゲット時間までをカウントダウンするWindows Liveガジェット「カウントダウン」(開発元:イースト)では、これまでに紹介したLiveガジェット以上にシンプルな構造のため、さらに作るための壁を引き下げてくれるはずだ。開発を担当したイーストの齋藤氏は次のように語る。

 「今回の開発は、Liveガジェット『目標体重を目指せ』(関連記事)を作ってから取り組みました。『目標体重を目指せ』と『カウントダウン』は、ほとんど骨組みがいっしょなので、それほど苦労せず開発することができました」(イースト、齋藤氏)

 Liveガジェットは、これまでも幾つかの事例で見てきたように、ファイル構成がほとんど同じだ。さらに、考え方や目的が似ているガジェットの開発となれば、自ずとから本体プログラムであるJavaScriptの骨組みも似た形になる。もちろん、それはあくまでも組み立て方の問題であって、ソースコードがすべて同じということではない。ただし、一から開発するのと比べれば、ずいぶん楽にできるはずだ。

 事実、Liveガジェットを1つ開発した人の多くは、2つ目以降の開発時間が大幅に短縮している。中には、半日程度で1つのガジェットを作ってしまう人もいるという。つまり、Liveガジェット自体が開発が楽なだけでなく、一度作ってしまえば、次からはもっと楽に開発できてしまうということなのだ。

 Liveガジェット「カウントダウン」のポイントは、カウントダウンさせたい日時と表示させる文字を設定すると、その時間まで何日か、何時間か、何分なのか、何秒なのかといったことを表示し、指定時間が来ると画像が変化して知らせてくれるという点だ。Webページでも見られる「〜まであとxx日」といったJavaScriptが設置されていることがあるが、簡単に言えばそれをLiveガジェットとして発展させたものと考えてもよいだろう。また、ここで表示させる文字にはリンク設定することも可能となっている。

インストールして動きを理解しよう

 それでは早速、「カウントダウン」に触れてみよう。「カウントダウン」は、以下の手順で自らのLive.comアカウントスペース(Live.comページ)にインストールすることができる。この記事ではこれまで同様、Windows Live IDのアカウントをすでに持っていて、Liveサービスにログインしていることを前提に進める。新規アカウント登録から始めたいという場合にはこの記事を参考にしてから進めてほしい。

  • ダウンロード先

http://est.jp/11/index.html

Live.comアカウントスペース(Live.comページ)の左上にある「コンテンツの追加」をクリックして、「コンテンツの追加」のすぐ下に表示される「詳細設定」をクリックする。表示された「ガジェットのURLを指定して追加」「URLを入力して特定のフィードを取得」へ「http://est.jp/Gadgets/Countdown/gadget.xml」を入力して、「取得」ボタンをクリック、「カウントダウン(CountDown)」を選択する
タブに「カウントダウン(CountDown)」が追加されるので、説明文を読んでから「ガジェットのインストール」をクリックしよう
インストールが完了した

使える関数、使えない関数の注意点

 まず最初に、どのようなプログラムなのか、どこがポイントなのかを見ていこう。

 もちろん、Liveガジェットの基本構造についても復習する。この記事の役割は、ガジェットを改造したり、自ら開発したいアイデアへと発展させていくようにするためのガイドをすることだ。従って、Liveガジェットの詳細な開発方法などは、本特集の過去記事を参考にしてほしい(関連記事)

 前述のように、Liveガジェットの基本構造はガジェット全体を定義するXMLファイル「ガジェットマニフェスト」、ガジェットの本体プログラムと言える「ガジェットスクリプト」、最後にガジェットの見た目を定義する「ガジェットスタイルシート」の3ファイルから成り立っている。

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