東京ビッグサイトで3月9日まで開催されたイベント「IC CARD WORLD」「RETAILTECH」で見つけた仕事に役立つモバイルツールを紹介しよう。
富士通が参考出品した「スポッドキャスト」は、どこでもワンセグコンテンツを放送できる小型の送信機だ。スポッドキャストは、電波法で規定された免許を必要としない微弱な電波を使用して、送信機から半径2〜3mの範囲でワンセグ番組の放送が可能になる。
携帯電話などのワンセグ受信端末でチャンネルを合わせれば、通常のテレビ放送を同じ要領で見ることができる。社内のエントランスや店頭、イベントスペースなどあらゆる場所に設置して、映像でのPRとデータ放送を連動させたプロモーションが行える。データ放送内のURLからWebにアクセスする仕組みで、さらに詳しい情報の提供やクーポンの発行ができるなど、利用者へ付加価値のあるサービスを展開できるのが特徴だ。
富士通では、システムだけでなくコンテンツ制作やワンセグ放送規格へのデータ変換も含めたサービスを数十万円代で提供したい考えだという。
大日本印刷の「セキュアストレージ」は、1本のUSBキーの中にICカードリーダと認証・暗号化ソフト、メモリを内蔵したもの。PCに挿すと自動的にソフトが起動し、認証用ICカードをUSBキーに挿せば利用できる。
セキュアストレージを利用すれば、デスクトップ上でデータをドラッグ&ドロップするだけで暗号化/複合化が行える。ICカードでの認証が無ければ、暗号化されたデータを複合化できないため、情報漏えいを防ぐことが可能になる。
「例えばデータ保存用のUSBメモリを別に用意してセキュアストレージで暗号化すれば、データ保存用のUSBメモリを紛失しても、より確実に情報漏えいを防げるだろう」(説明員)という。同社では年内にも商品化を予定する。
ヒットが出展した「Smart5250」は、Windows Mobile OS対応のIBM System iエミュレータだ。ソフトバンクモバイルの「X01HT」など、Windows Mobileを搭載する携帯電話で利用できる。
Smart5250を利用することで、携帯電話端末でIBMのSystem i向けの業務アプリケーションを動作させることができる。X01HTは、無線LAN/HSDPA対応のデュアル端末のため、社内で無線LAN網に、社外では3G携帯電話網に接続して、さまざまな場所で業務データを処理できるのが特徴だ。
同社では、「携帯電話ネットワークを利用して社内のシステムと社外をリアルタイムにつなぎ、スピーディーな業務展開が可能になる」としている。
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