年2倍の成長を見せる企業向けサービスの強みとは――KDDI企業力を高めるモバイルソリューション(2/3 ページ)

» 2007年04月03日 07時00分 公開
[國谷武史,ITmedia]

顧客の成功のためのソリューション

ITmedia 御社の導入事例では、特にヤマト運輸のケースが注目されています。

湯浅 これまでに、のべ15万台余りの端末を導入しています。荷物を全国津々浦々にお届けするので、携帯電話が業務端末と機能するサービスエリアの広さと品質を基準に選んで頂けたと思います。

顧客とともに開発するソリューション力、そして無線・固定を含めた統合プラットフォームが強みだと語る

 我々の携帯電話はハブとしての役割を果たしています。ハンディターミナルからBluetoothを介して配達状況や決済情報が携帯電話を経由して、センターに送信されます。BREWアプリで自動的にデータを処理しますので、ドライバーは特別な操作を意識することなく、業務に専念できます。

 しかし導入当初の目的は顧客満足度(CS)の向上でした。それまで不在時の再配達連絡は、センター経由でドライバーに伝えられていました。しかし運転中や顧客対応などですぐに連絡が取れず、配達が遅れることもありました。

 そのために、顧客が再配達の連絡を直接ドライバーにできるようよう携帯電話が導入されました。これをきっかけに業務アプリケーションの開発・導入も始まり、今ではCS向上やイメージアップ、業務効率化を実現されています。

 我々は、「最終顧客に貢献するため」というスタンスでソリューションを提供しています。CS向上を目指す同社の目的とも一致していたので、このような展開ができたのでしょう。最終顧客の信頼を得るという目標でソリューション開発を行っていますので、大変な手間と時間がかかります。最低でも検証に3〜6カ月ほどかけ、それから導入して頂くという流れになります。

ITmedia 他業界での導入ケースはいかがでしょうか。

湯浅 製薬や金融でも我々のソリューションをご利用いただいています。製薬業界では「MR」と呼ばれる営業担当者が数多くいますが、3Gのデータ通信や無線LANと携帯電話のデュアル端末を利用しています。

 金融業界も携帯電話の利用が急速に広がりつつありますね。金融では法人としてのモバイル利用が遅れていて、営業担当者が個人契約の端末を仕事にも使うというケースが一般的でした。しかし、最近ではセキュリティへの対応が必須になり、セキュリティを装備した携帯電話を法人として使うようになっています。

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