インタビュー
» 2007年04月03日 07時00分 公開

企業力を高めるモバイルソリューション:年2倍の成長を見せる企業向けサービスの強みとは――KDDI (1/3)

ビジネス市場の開拓に注力するKDDI。近年はその存在感を高めつつある。第2回は、法人ユーザーに対するKDDIの事業展開について、モバイルソリューション事業本部長の湯浅英雄執行役員に聞いた。

[國谷武史,ITmedia]

 「Business au!」をコンセプトに、企業向けモバイル市場で存在感を高めているのがKDDI。無線/固定オペレータとしてのプラットフォームサービスと多彩なサービスラインアップを強みに持つ。執行役員モバイルソリューション事業本部長の湯浅英雄氏に、KDDIの法人ビジネス戦略について話を聞いた。

ITmedia 法人市場に対してどのよう活動を展開されていますか?

湯浅 モバイルソリューション事業本部は、2004年の発足当初から一貫して顧客の業務効率化と業績向上に貢献しようという方針で臨んできました。

湯浅英雄執行役員

 従来の法人市場は、単純に「法人名義の携帯電話で通話する」というイメージが強くありました。そのイメージを変えるために、端末にアプリケーションを搭載して業務効率化や生産性向上を目指すというソリューションの提案に時間と手間を掛けましたね。

 同時に顧客の声を1つ1つ聞きながらサービスを開発し、今では数百種類のサービスメニューを揃えています。サービスメニューを組み合わせることで、さまざまな業界の顧客ニーズに応えられるようになりましたね。

 当初は人員規模の限界もあり、直販体制でもって各業界のトップ10企業にKDDIを利用してもらうことを目的に活動してきました。その業界の「デファクトスタンダード」になるという戦略です。大手企業で採用が広がり、ようやく中小企業の市場へアプローチできるようになりました。現在は中小企業向けのサービスやASPサービスの開発を推進している最中です。

ITmedia この3年間に法人市場はどのように変わりましたか?

湯浅 各社とも契約台数を公表していないので正確な法人市場の規模は分かりませんが、携帯電話市場全体の9%弱だろうと見ています。通話端末が約860万台、通信モジュールを含めると約1000万台でしょう。

 3年前は「法人市場」というより、契約者がたまたま法人だったという状況で、ソリューションとして携帯電話を使う意識はほとんどありませんでした。他社も市場開拓に苦戦していたようで、我々にもまだチャンスがあると実感しました。そこでソリューションを軸とした活動を展開したのですが、市場に浸透するまでには半年〜1年はかかりました。

 転機となったのが2005年4月の個人情報保護法の施行です。この時に、データ管理やセキュリティをパッケージ化したASPサービス「ビジネス便利パック」を開始しましたが、これで法人の利用が一気に広がりました。企業で携帯電話を使うならセキュリティが必須だという意識が浸透したようですね。我々も、企業がアプリケーションを使うにはセキュリティ対策が前提条件になるということを知りました。

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