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» 2007年04月13日 07時21分 公開

乗り越えたい「言葉の壁」:「ITこわい」の真相――ついベンダーを責めたくなって… (1/2)

言葉の壁は、同じ言語を話している者同士でも立ちはだかることがある。例えばユーザー企業とITベンダー。ベンダー側の「業務に対する無理解」は常々ユーザー側から指摘されるところだが、ユーザー側の「説明責任」はどうなのだろうか。

[大西高弘,アイティセレクト編集部]

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コミュニケーションギャップはどこから?

 ITコーディネータ(以下ITC)はその会社のCIOに近い働きをする。例えば「経営の見える化」は多くの企業、特に製造業に属する企業ではどうにかして実現したいと願うソリューションだ。これを確実に実現しようとするとき、ユーザーとベンダーの仲立ちとなってプロジェクトを成功に導くのがITCの役割だ(参照記事)。

 しかし、こうした経営に大きく影響するシステム導入においても、失敗事例が散見される。とくに中小企業は思い切った投資をした割に成果を得られず、結局「ITはこわいもの」「ITなんか役に立たない」と考えてしまいがちだ。こうした失敗について誰に責任があるのか、という問題は当然出てくるが、1つにはベンダー側がユーザーの意図を汲み取れない、汲み取る意思を示さないままプロジェクトを進行させたことを原因とするケースは多い。

 ただ、あるITCはこんな話をしてくれた。

 「中小企業のプロジェクトを担当するベンダーは、とにかく求められた要件を満たすことに必死になることが多い。後からトラブルになるのがイヤだからです。予算の都合上、少ないスタッフで効率的に進めないとビジネスにならないので、とかく急ぎ足になる。そこでユーザーとのコミュニケーションギャップが発生しやすくなると思います。だからこそITCが貢献できるフェーズがあるわけですが、ユーザー側もベンダー側の事情を読んだ上で、対応するしたたかさが必要です」

 こうした問題は、ユーザーが中堅、大手企業であっても発生する可能性があるだろう。

 コミュニケーションギャップを生むものとはいったい何なのだろう。例えばベンダー側だけに問題があるときにだけ、こうした「言葉の壁」のようなものが生まれるのだろうか。

 Web関連などの企画会社を経営し、「大田区スタイル」(アスキー刊)など中小企業のIT導入についての著書も多い、奥山睦氏は次のように話す。「中小企業の経営者の方と話していても、一般の人には分かりにくい専門用語を使って、自分たちの仕事を説明する人がいます。ITベンダーがIT用語を使ってユーザーの理解しにくい話をするのも問題ですが、ユーザーも自分たちの仕事を分かりやすい言葉で説明する、つまり共通言語を持たないといけないと思います」

奥山睦氏

 この指摘は「中小企業」を「中堅、大手企業のユーザー部門の担当者」に置き換えても当てはまることだろう。

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