ワンタイムパスワードを生成する電子ペーパーカードを公開、トッパンフォームズ

トッパンフォームズは、RSA Conference Japn 2007でワンタイムパスワードを生成できる電子ペーパーカードを公開した。

» 2007年04月26日 07時00分 公開
[ITmedia]

 トッパン・フォームズは4月25日、東京都内で開催中のRSA Conference Japn 2007で電子ペーパー技術を活用したワンタイムパスワード生成カードを公開した。携帯性や経済性に優れた認証システムを実現できるという。

トッパン・フォームズが公開したワンタイムパスワード・カード

 公開されたワンタイムパスワード・カードは、クレジットカードサイズのコンパクトな大きさ。本体前面のボタンを押すと、認証操作で一時的に使用するワンタイムパスワードが生成され、6桁のワンタイムパスワードがディスプレイに表示される。このディスプレイには、低消費電力で長時間表示ができる電子ペーパーが採用されている。

 通常使用するパスワードとワンタイムパスワードを組み合わせることで、安全に認証操作を行うことができる。ワンタイムパスワードは1回限りの使用で、他人が使用済みのパスワードを入手して、本人になりすましての不正利用を防ぐことができる。

 従来、ワンタイムパスワードを利用できるのは専用端末となる場合がほとんど。カードであれば常に持ち歩くことができ、1枚当たりの発行コストもICカードとほぼ同等の数百円程度になるという。

インターネットバンキングでの利用イメージ。通常のパスワードの加えて、カードに表示されたパスワードを入力する

 最近では携帯電話を利用したワンタイムパスワード生成アプリケーションが登場したが、携帯電話では通信回線を利用する必要がある。同社では「制約がなく、どこでもワンタイムパスワードを利用できる」と説明している。

 当面は、インターネットバンキングのサービス認証や企業などのイントラネット接続認証での利用を見込む。例えば社員証とセットにして1枚のカードにもできるという。また、電子マネー機能を持たせて残高表示ができるといった利用の拡大も期待できるとしている。

 同社ではカードを供給するだけでなく、ワンタイムパスワードの認証システムをASPサービスで提供し、低コストで利用しやすい認証サービスを企業向けに展開していくという。

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