Lab49やInfragisticsなど数社の企業が、Microsoftの新しいGUI開発プラットフォーム「WPF」のサポートを表明した。
Web開発者/デザイナーを対象として4月30日から開催されるMicrosoft主催の「MIX 07」カンファレンスでは、Lab49やInfragisticsなど数社の企業がMicrosoftのプラットフォームのサポートを発表する予定だ。
グローバルな金融機関向けのアプリケーション開発を手掛けるコンサルティング会社であるLab49は先週、WPF(Microsoft Windows Presentation Foundation)をベースとしたアプリケーションを金融機関向けに開発する業務を開始したと発表した。
ニューヨークとロンドンにオフィスを構えるLab49は、WPFの早期採用企業として、WPFの発表当初から、金融機関向けにWPFアプリケーションのプロトタイプの開発と導入に取り組んできた。Lab49では、同社は金融サービス業界で最初にWPF専門ビジネスを立ち上げたコンサルティング会社だとしている。
Lab49によると、最初の顧客向けプロジェクトとしては、購入側の注文管理システムのプロトタイプおよび大手投資銀行向けのアルゴリズム取引用ワークステーションの開発などがあるという。
Microsoftの金融サービス部門のインダストリーアーキテクト、ステバン・ビディック氏は、「Microsoft .NET Framework 3.0およびWindows Presentation Foundationは、斬新で優れたアプリケーションを開発するための強力な新ツールセットである。Lab49は、この新技術に関する実践的経験と業界に関する深い知識を結び付けた」と話す。
Lab49の創業者で同社のディレクターを務めるダニエル・チェイト氏は、発表文で次のように述べている。
「取引ブロッター(記録簿)や価格画面などを中心とした現在のユーザーインタフェースでは、トレーダーのモニターは数字を羅列した表だらけの、表現力と視覚性が乏しいものになってしまう。情報ではなくデータを表示しているだけなのだ。WPFは、表現力が豊かで、魅力的、視覚的かつインタラクティブなGUI(グラフィカルユーザーインタフェース)を作成する敷居を低くしてくれる。この技術は、今日のグラフィックハードウェアのパワーを最大限に利用し、高速で応答性に優れたデータの視覚化を実現する」
さらに、Lab49で技術ディレクターを務めるマット・デービー氏によると、同社はデータマイニングおよび複雑なイベントの認識用に高度なリアルタームデータ視覚化を実現するのにWPFを利用しているという。
「WPFアプリケーションは広範な種類のワークステーション構成に配備することができ、Microsoft Windows Communication Foundation(WCF)を利用することにより、ほとんどあらゆるOSまたはアプリケーションプラットフォーム上の新規あるいは既存の特定業務用アプリケーションに連携することが可能だ」とデービー氏は発表文で述べている。
「この深い連携により、変化するデータや機密を要するビジネスプロセスにアプリケーションを表現力豊かな方法で連携することが可能だ」(同氏)
一方、ニュージャージー州プリンストンに本社を置くInfragisticsは先週、「NetAdvantage for WPF 2007 Volume 1」のリリースを発表した。これは、WPFプラットフォームの機能を拡張するツールセットで、データグリッド風のコントロールを開発者に提供する。
さらにNetAdvantage for WPFは、ベクター方式のグラフィック、巧妙なアニメーション、高度なスタイル化といったWPFの機能を利用することにより、リッチなグラフィックインタフェースを備えたアプリケーションを作成するのに必要なツールを開発者に提供するという。
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