日本CAは、データレプリケーションソフト「CA ARCserve Replication」シリーズを発表した。同シリーズにより、リカバリマネジメント市場全体をカバーできるようになった。
日本CAは5月15日、データレプリケーションソフト「CA ARCserve Replication」シリーズを発表した。バックアップソフトよりも高いデータ保護要件に対応する。ストレージハードウェアベースのレプリケーションに比べて、ソフトウェアで安価にレプリケーション環境を構築できるメリットを訴え、中堅企業などでの拡販を狙う。
米調査会社IDCの調査によると、レプリケーションソフトは現在ストレージソフトウェア市場の高成長をけん引する分野。事業継続性に対するニーズの高まりが背景にあるとされる。CAはこれまでデータ保護の観点から「CA ARCserve Backup」を中心に展開してきたが、2006年7月に新興のXOsoftを買収し、レプリケーション分野の製品ポートフォリオを手にし、リカバリマネジメント市場全体をカバーできるようになった。
CA ARCserve Replicationは、このXOsoftの「WANSync」シリーズがベースとなっており、Rewind Technologyと呼ばれるCDP(Continuous Data Protection)機能を備えるのが特徴。複製先のレプリカ・サーバに非同期のリアルタイムレプリケーション継続的に行うことで、数秒前の状態にもリカバリできるほか、アプリケーションのイベントに合わせてデータをさかのぼることができる。また、アプリケーションのイベントに合わせてデータリカバリも可能だ。
同シリーズとして同時にラインアップされたCA ARCserve High Availabilityと組み合わせれば、レプリカ・サーバにフェイルオーバー点せるといった運用も可能だ。
来日したストレージ/ミッドマーケット担当シニアバイスプレジデント兼ゼネラルマネジャーのロバート・デイビス氏は「ストレージベンダーが提供するハードウェアベースのレプリケーションは、ディスクアレイを購入する必要があり、非常に高価だ。予算に余裕のある大企業でもミッションクリティカルなシステムにしか導入できなかった。同ソフトウェアであればその敷居を下げられる」と話す。
7月からWindows環境に対応した「CA ARCserve Replication for Windows」「同 High Availability for Windows」を提供する。また、リカバリテストを行う際にも継続的にレプリケーションを行う「CA Assured Recovery」もリリースする。対応するアプリケーションは「Microsoft Exchange/SQL Server」。順次OracleやIISなど対応アプリケーションを拡充するほか、対応OSも増やす予定だ。
日本CAでは、専任のプリセールスチームを組織し、従業員規模500名〜5000名の中堅企業約6000社をターゲットにパートナー経由で販売する。価格は最小構成で68万0400円から。
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