トランスコスモス、産経新聞社らと3D仮想コミュニティーを運営する合弁会社を設立

トランスコスモス、フロム・ソフトウェア、産経新聞社の3社は、合弁会社を設立し、3Dバーチャルコミュニティー事業を開始する。

» 2007年06月06日 15時04分 公開
[藤村能光,ITmedia]

 トランスコスモス、フロム・ソフトウェア、産経新聞社の3社は6月5日、合弁会社ココアを設立し、3Dバーチャルコミュニティー(メタバース)事業を展開すると発表した。2007年内にメタバース「meet-me」のα版を開始するという。

 meet-meは、東京に実在する建物や景色がコミュニティー上で再現され、ユーザーが自由に買い物をしたり家を建てることができるサービス。「Second Life」とは違い、運営側がギャンブルやアダルトなど公序良俗に反する情報や表現を排除するほか、あらかじめコミュニティー内のインフラ構築を行うことで、初心者ユーザーにも使い勝手の良い環境を整備するのが特長。

画像 meet-meの世界

 トランスコスモスはシステム開発やサービス運用、フロム・ソフトウェアはゲームシナリオとプログラムの作成、産経新聞社はメタバース事業の普及活動およびメタバース内でのメディア事業をそれぞれ展開する。

 ココアはメタバース事業の展開に向けて、メディアや広告代理店、デベロッパーなどさまざまな企業とパートナー関係を結んでいくという。第一弾として、アニメなどのキャラクターの商品化を行うぴえろ、アニメーション製作のプロダクション・アイジーと協業を行う。3Dコミュニティー内にアニメなどのキャラクターを登用したり、新しいキャラクターをメタバース内で発表するなど、現実と仮想世界を連動させる取り組みを行うことでメタバースの活性化につなげる。

 ココアの代表取締役に就任するトランスコスモスの森山雅勝専務取締役は「3Dコミュニティーやアバターは、見知らぬ人と簡単につながることができるなど、今までにないコミュニケーションが生まれる。公序良俗にのっとった現実を再現しながら、ユーザーが自らコンテンツを作り出す場を同時に提供することで、それぞれが描く“未来”をコミュニティ上に作ることができる」と説明した。

画像 ココア 森山雅勝代表取締役

 また新聞社としてどのような立場で運営に関わっていくのかという問いに、産経新聞社の阿部雅美取締役は「子どもや女性を含めた多くの人々が楽しめる世界を作るためのコモンセンスの維持に寄与したい。現実とmeet-meの世界で起きる出来事や情報を報道するなど、メタバースの理解や普及を目指す」と述べた。

画像 産経新聞社 阿部雅美取締役

 meet-meはWindows Vistaのプラットフォーム上で稼動するサービスとなる。今後は東京以外のエリアへメタバースを展開するとともに、携帯電話などのモバイルツールとも連携するなど、2008年末までに100万人のユーザー獲得を目指す。

画像 写真左からぴえろ 本間道幸常務取締役、フロム・ソフトウェア 神直利代表取締役、ココア 森山氏、産経新聞社 阿部氏、プロダクション・アイジー 石川光久代表取締役社長

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