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» 2007年06月08日 09時43分 公開

「異才の人」「異端児」には存分に踊れるステージを企画マネジメント 創造性を常に高めよ(1/2 ページ)

創造性に対する企業の取り組みが本格化する中、部署やプロジェクトをまとめるリーダーに必要とされる資質は何か?メンバーの創造性を高める方法とは?さまざまな手があるが、もしあなたの近くに「異才の人」「異端児」と呼ばれる人がいれば、大いに活用してみてはどうだろう。

[本間大樹,アイティセレクト編集部]

本記事の関連コンテンツは、オンライン・ムック「企画創出のためのマネジメント力」でご覧になれます


 部下に企画を要求する場合、求められている課題を明確にし、企画を作りやすいフォーマットを作成する必要がある。参照記事

 しかし、必要な時に充実した内容の、要件を満たした企画を創出するチーム作りをするにはマネジャーとして何に気を配ればよいのだろうか。

 日本生産性本部によると社是、社訓に社員、組織の創造性をうたう企業が増えているという。競争力の獲得、商品・サービスの差別化や高付加価値化が企業生き残りの大きなポイントになっている現在、社員や組織の創造性を高めることは企業の大きな課題の1つと言える。

 2005年、日本経済新聞社が外部の有識者などを集めて構成した「創造委員会」(委員長・江崎玲於奈芝浦工業大学学長)は、委員で日本創造学会会長の高橋誠氏が中心になり組織の創造性を高めるための3つの提言をまとめた。

日本創造学会会長、高橋誠氏

「創造主義」を組織に浸透させる

 提言の第一はまず企業のトップ自ら、革新を生み出すための強力なリーダーシップが必要となる。具体的には革新を生み出す独自の創造戦略が必要で、それを組織に徹底的に浸透させなければならない。社是社訓にうたうだけでは到底創造性を浸透させることは難しい。トップ自らが率先して企業を創造型にするという強い意識と戦略を持ち、創造性を会社の理念として定着させなければ実現は不可能である。かつて「マネシタ電器」とまで揶揄された松下電器産業が、トップの強いリーダーシップのもと創造型企業への脱皮に成功、「ななめドラム缶」洗濯機などのオリジナリティ溢れる商品を開発した例などはその典型であろう。

多様な「共創関係」を組む

 2つ目の提言は、社内においては自らの部署や部門だけにとらわれず、他部署などと連携、交流することでそれまでとは違った視点や問題点を発見することができる。組織が大きくなればなるほどセクショナリズムも大きくなる傾向にあるが、あえてその壁を打ち破ることで、新しいアイデアが生まれてくることが多い。

 さらには社外のさまざまな団体、組織と幅広く連携することで、より根本的な知識の再構築が可能になると指摘する。組織の旧弊や既存の固定観念を、系列、同業の枠組みを超えた異質の組織、団体と連携することで打破することができる。

 例えば東芝は慶応大学病院と組んで携帯電話を活用し心電図を医師に送るサービスを展開するなど、医療分野での提携戦略を進めている。他企業はもちろんのこと学会や大学、行政などとのコラボレーションが企業の創造性を高めるのである。

「創造特区」を設ける

 創造性や卓越した先見性を持つ人材は、えてして組織や集団の論理から外れる「異才の人」「異端児」が多い。このような人材を無理に組織の論理の中に押し込めようとすると、せっかくの創造性も発揮されず人材を腐らせてしまうことになる。こうした「異才」を認め、その活躍の場を認めることがこれからの企業には必要だ。提言では組織内に「創造特区」を設け、治外法権化することで異才を大いに発揮する場を確保することが重要、というのが3つ目の提言だ。

 古くは永谷園の「ぶらぶら社員制度」がその典型であろう。創造性と開発力に溢れる社員を会社がピックアップし、1年間決められた仕事もなく、すべて自分で自由に計画を立てる。お金は出すがどこで何をしようがすべてはその社員が決める。

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