NTTコミュニケーションズが、スマートフォンをシンクライアント化して利用する「モバイルシンクライアント」の参考展示を行っている。
NTTコミュニケーションズ(NTT Com)はInterop Tokyo 2007の同社ブースで「モバイルシンクライアント」の参考展示を行っている。
シンクライアントとは、クライアントではなくサーバ側で一切の処理やデータ保存を行い、画面データのみを転送するシステムのこと。当初は、クライアント管理の手間やTCO削減といった観点から提唱されてきたが、近年では、情報漏えい防止の観点から注目が集まるようになった。
既に市場にリリースされているシンクライアント端末の中にも、ラップトップ型、すなわち「モバイル」型製品は多い。これに対しNTT Comが紹介したのは、Windows Mobilde搭載のスマートフォンでシンクライアント環境を実現するサービスだ。PCはもちろん、携帯電話であっても、万一紛失すると「情報流出事故」として扱われることを背景に開発されたという。
同社ではこれまで、Citrix Presentation Serverを活用したシンクライアントサービス「AGILITシンクライアント」を提供してきた。モバイルシンクライアントは、これにチューニングを加えたオプションサービスとして検討されている。PCとスマートフォンの共存が可能なことが特徴だ。
またエンドユーザー向けには、スマートフォンに合わせた操作インタフェースを提供する。いくらさまざまなアプリケーションが利用できるとはいえ、PCとは操作感が異なることから、電子メールやスケジューラなど頻繁に利用されるツールについてはボタンタッチなど簡単な操作で利用できる仕組みだ。もちろん、PCと同様、Office文書の閲覧や編集なども行える。
同社は「よく使われる機能をセキュリティに最大限配慮して提供したい」としており、年内の提供をめどに正式リリースを検討中だ。
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