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» 2007年07月06日 15時50分 公開

SaaSやエコシステムが日本オラクルを次なる成長軌道に

過去最高の好決算を発表した日本オラクルが、2008年5月期の戦略や中長期の方向性について説明した。SaaSでもナンバーワンを目指し、自社保有型とのハイブリッドモデルで企業を支援したいという。

[浅井英二,ITmedia]

 前日に過去最高の好決算を発表した日本オラクルは7月6日、都内のホテルにプレスやアナリストらを集め、既に始動している2008年5月期の戦略や中長期の方向性について説明した。

 前日の決算発表でも明らかにされたとおり、2008年5月期は日本オラクルインフォメーションシステムズ(OIS)から約270人の出向を受けてオペレーションを統合、総勢2000人体制で臨み、前年比17.4%増となる1183億円の売り上げを目指す。

 Oracleは2004年暮れ、PeopleSoftを買収によって獲得して以降、アプリケーション分野でM&A戦略を加速させている。OISはこれまで、そうしたM&Aによって獲得した製品の販売やサービスを担ってきたが、2008年5月期には新規の契約はすべて日本オラクルに一本化し、OISの業務は既存契約の管理やPeopleSoft以降のM&A製品に関する知的所有権の管理にとどめるという。

 Oracle本社のM&A戦略の効果を日本市場においても最大限に活用するのが狙いだ。

自社所有型とSaaSのハイブリッドモデル

 中長期の戦略としては向こう3年、年率で10%以上の売り上げ成長を見込んでいる日本オラクルだが、そのために力を入れるのが、ソフトウェアをサービスとして提供する「SaaS」への取り組みやエコシステムの拡大だ。

 新宅正明社長は、「ITがビジネスとの一体化を求められている中、短期で導入でき、自社の資産とならないSaaSは、汎用性の高い業務を中心に浸透するだろう。日本オラクルでは、グローバルなリソースを最大限に活用して競争力のあるサービスを投入し、SaaSでもナンバーワンを目指す」と話す。

 salesforce.comのようにSaaSで成功を収めているニッチベンダーもあるが、日本オラクルは企業固有の業務にも対処できる自社保有型とSaaSの「ハイブリッド」モデルで顧客の課題解決を支援したいとしている。

 また、さまざまなアプリケーションやミドルウェアが製品ラインに加わったことで、パートナー単独で手離れ良く販売できる製品はもはや少数派となっている。特定分野を得意とするパートナーとのエコシステムなしには、将来の成長も難しい。

 「特定分野に強みを持つパートナーと、技術者の育成を含めてコミットし合う強固なパートナーシップを築きたい」と新宅社長。業種ごとに強みを持つパートナーもあれば、バリューチェーンの中の「R&D」「販売」「実装」「サポート」といった一部に強みを持つパートナーもあるが、いずれの場合も、互いのコミットメントがポイントになるとしている。

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