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» 2007年08月22日 01時04分 公開

在宅ワーカーのためのITツール (1/3)

ほんの数年前までは珍しいことだったが、最近では多くの企業がさまざまな職種で在宅ワーカーを雇用するようになった。在宅ワーカーのマネジメントにどのようなIT関連のサービスを役立てることができるかを一度考え直してみよう。

[K.G.-Schneider,Open Tech Press]

 ほんの数年前までは珍しいことだったが、最近では多くの企業がさまざまな職種で在宅ワーカーを雇用するようになった。その形態もさまざまで、基本的には従来通りのオフィスで働くが週に一日だけ在宅勤務をする人がいるという企業もあるが、スタッフもマネジャーも実は全員が在宅でパジャマ姿で働いているという企業まである。コーディングなど一部の業務は、最低限の指導があれば、姿の見えない労働力によって遂行可能であることも多い。

 しかしそのほかの種類の業務については、在宅ワーカーのマネジメントにどのようなIT関連のサービスを役立てることができるかを一度考え直してみると良いだろう。驚くべきことに、最も効果のある方法の中には、かなりローテクなものもある。そして、最もシンプルなツールの一つであるIM(インスタントメッセンジャー)が今でも圧倒的に多く利用されている。

 在宅ワーカーの側もマネジャーの側も、IMは欠かすことのできない生産性ツール/管理ツールであると考えている。取材を行なったところ6人の在宅ワーカーが、本社で働く人々とコミュニケーションするために、毎日、終日IMを利用しているとのことだ。IMは、WebサイトのURLや、電話番号や、その他伝えにくい形の情報や、電話で伝えるには時間がかかりすぎるような情報を共有するためのツールとして、電話と組み合わせて利用されることが多いようだ。カリフォルニア州エルドラドヒルにあるDST Output社で品質管理リーダーを務めるテリ・ザンネ氏は、「会議では、電話をしながら同時にIMも使うことが多い。IMの相手も皆、同じように電話でもつながっている。特に、製品の大掛かりな改造やまったく新しい実装を行うときなどにはそのような手段を利用している」と述べた。

次点はVOIP

 VOIP(インターネットベースの電話)は、わずかの差でIMの次によく使用されている重要な管理ツールだ。オランダのライデンにあるOCLC PICA(前Fretwell-Downing)社の製品アナリスト、ジュリー・ナイ氏は、OCLC PICA社は「SkypeとSkype とSkype、それからSkype」に頼っていると表現している。またニューヨーク州シラキュース市のPolaris Library Systems社で上級製品戦略担当者を務めるキャンディ・ゼモン氏によると「在宅ワーカーも会社で働く人々も、全員が同じ会社の内線としてつながることのできるVOIPシステムを導入しているので、いつでも電話をかけて話すことができる」とのことだ。

 IMやVOIPのクライアントの多くには、ユーザーがシステムにログインしているかどうかを表示する機能があり、この機能は、ほかの在宅ワーカーや本社で働く人々との間での仮想的な存在感を構築するのに役立っている。また従来の形態で働く人々に対して、仮想的な同僚が「オフィス内にいる」という安心感も与えるのだという。ナイ氏によると「(Skypeの)ムードメッセージを、社内にいるかどうか、出張中(そしてそのためにオンラインにいる回数が通常よりも少なかったり、奇妙な時間にオンラインになっている)かどうか、休暇中かどうかなどを示す一種の在席状況表示として利用している。わたしの場合、毎日ログオン/ログオフし直すことによっても、わたしが働いている時間をほかの人々に知ってもらうようにしている」とのことだ。

 在宅ワーカーにとってIMとVOIPが重要なのであれば、本社がそのような技術をサポートするべきであることは明らかだ。具体的に言えば少なくとも、遠隔地にいるのか社内にいるのかにはかかわらず、すべての従業員に対してそのような技術を提供して、各人のニーズに合ったクライアントを勧めたり実装したりするということを意味する。AIM(AOL Instant Messenger)では、ユーザーは電子メールアドレスをAOLの「スクリーンネーム」として登録できるようになった。これにより、新規ユーザーを追加したり同僚の連絡先を調べたりする際に、当て推量をしなくてもよくなった。AIMをセキュリティ上のリスクだと見なすITマネジャーもいるが、心配な点の多くはファイルの共有を不可能にすれば解決する。また、本社のIM環境をよりセキュアにするためのサードパーティー製品もある。そのほかの問題点も、真の機密情報の場合に使用すべき連絡手段を従業員に徹底させておくことで解決できるだろう。

 サーバを社内で運営したりJabberXCPのような企業経由でサポートを受けることのできる、オープンソースソフトウェアの「Jabber」のような、より高機能なIMクライアントを採用する企業もあるが、大半の組織では、無料でありよく使われているという理由からだけでも、商用クライアントの方が好まれているようだ。またMeebo.comのようなIM用のWebゲートウェイを利用すれば、従業員が自分のコンピュータ以外のコンピュータを利用している場合にもIMサービスを簡単に利用できる。

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