SFAで熱いバトル勃発!――日本型の営業スタイルを踏襲(2/3 ページ)

» 2007年09月20日 07時00分 公開
[松岡功,アイティセレクト]

グループウェアの使い勝手を踏襲

 活動報告機能では、上司や同僚からのコメントを書き込むフォロー欄があり、これを使って情報共有やコーチングに活用することができる。また顧客管理機能では、顧客情報と活動報告情報を関連付けて管理していることから、情報の再利用性が向上。例えば、担当引き継ぎの際でも、新たに担当する顧客について前任者の対応履歴を容易に把握できるので、商談継続を円滑に行うことができるとしている。

 このほか、例えばドットセールスで登録・変更・削除した予定を、大規模向けグループウェア「サイボウズ ガルーン2」のスケジュールに即座に反映させることができるグループウェアとの連携機能や、運用管理面でも手軽さを重視しながらきめ細かい機能を装備。ユーザーのアクセス権や操作権限を細かく設定したり、アクセスログをCSV形式で出力できたりするので、内部統制管理にも貢献できるとしている。

 ただし、基本的な考え方として機能は必要なものだけに絞り込み、操作性も使いやすさで定評のある同社のグループウェアをベースに開発。パソコン操作に不慣れなユーザーでも簡単に使うことができるようにしたのが一番のミソだ。しかも価格は競合製品の半額以下に抑えており、トータル的なコストパフォーマンスとして非常に市場競争力のある製品に仕上がっているといえそうだ。

 こうしたサイボウズの新たな戦略展開に、有力な販売パートナーも「グループウェア分野では高い導入実績と顧客満足度で定評のあるサイボウズブランドなので、誰でも使えるSFAとして、日本のSFA市場の底辺を拡大し活性化させてほしい」(大塚商会)、「これでサイボウズのグループウェアや基幹系システムを納入している当社のお客様へ提案できるメニューがひとつ増えた」(内田洋行)と期待を寄せている。

競合の売れ筋製品に真っ向から挑戦

 SFAは、いわば営業マン一人ひとりのIT武装を促進するツールである。それだけに潜在的な市場規模は非常に大きいとみられている。この有望市場に参入したサイボウズは、先行するセールスフォース・ドットコム、ソフトブレーンといった有力ベンダーの売れ筋製品に真っ向から戦いを挑んだ格好となる。

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