SFAで熱いバトル勃発!――日本型の営業スタイルを踏襲(3/3 ページ)

» 2007年09月20日 07時00分 公開
[松岡功,アイティセレクト]
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 サイボウズにとっては、グループウェア市場で先行していたIBMやマイクロソフトに立ち向かってシェアを伸ばしてきた実績があるだけに、激しいバトルは望むところか。

 さらに同社は、セールスフォース・ドットコムが先行するSaaSにも積極的に取り組む構えだ。同社の青野慶久社長は8月8日に開いた記者会見で、「SaaSはソフトメーカーにとって、販路拡大につながる製品提供形態の大革命。当社もグループをあげて注力していく」と強調した。セールスフォース・ドットコムがSaaS方式によってSFA・CRM製品を世界的に広げてきたこともあって、SFA・CRMとSaaSの相性はいいとみられているが、ここでサイボウズが本腰を入れれば、国内でもSaaSが一気に広がる可能性もありそうだ。

 ちなみにサイボウズが記者会見を開いた8月8日は、同社にとって創業10周年を迎えた記念日で、青野社長とともにグループ企業12社のトップもひな壇に顔をそろえた。折しも昨年度(2007年1月期)で連結売上高100億円を超えた同社は、今や国産ソフトメーカーの“元気印”の代表格といえる。

 そんな同社にとってドットセールス拡販の足がかりになるのは、自らが培ってきた2万5000社以上、250万人を超える同社のグループウェアユーザーの存在だ。この顧客基盤があるからこそ、先に紹介したように販売パートナーの期待も大きいし、競合ベンダーにとっては脅威になるわけである。

 青野社長はドットセールス発売後の市場の反応について、「今グループ企業とともにドットセールスのセミナーを展開しているが、これまで当社が経験したことのないほどの盛況ぶりに驚いている。あらためてSFA分野でも当社が果たすべき役割はあると実感している」と確かな手応えを感じているようだ。

 SFAをうまく使いこなせるようになれば、企業のIT化は質的にグッと向上する可能性が高い。果たしてサイボウズの参戦がその大きな弾みとなるかどうか、大いに注目したい。

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