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» 2007年10月29日 17時42分 公開

IBM、「Jazz」を研究ツールとして推進

IBMは「Jazz」を研究ツールとして推進しており、大学での研究に補助金を提供している。

[Darryl K. Taft,eWEEK]
eWEEK

IBMでは、開発者向けのコラボレーション技術である「Jazz」を研究用ツールとして推進しており、ソフトウェア開発における文化的・地理的障害を克服するための研究を行っている大学に補助金を提供した。

 Jazzのチーフアーキテクトを務めるエリック・ガンマ氏は10月24日、カナダのモントリオールで開催された「Object-Oriented Programming, Systems, Languages and Applications」カンファレンスにおいて補助金に関する発表を行った。

 「Jazz Faculty Grants」と名付けられた補助金の交付を受ける大学は、開発者がどこにいてもそのスキルと専門知識を活用できるグローバルなコラボレーティブソフトウェア開発の可能性を研究する。

 既に3校の大学が補助金の交付を受け、ソフトウェアコミュニティーが個々の開発者という枠を超え、組織の生産性という視点で考える能力を高める研究を支援している。カリフォルニア大学アービン校では、プロジェクト意識と開発プラクティスの改善に向けたマルチモニター環境の利用方法を研究している。ブリティッシュコロンビア大学とビクトリア大学(いずれもカナダの大学)では、Jazzのコラボレーション機能を利用して、ソフトウェア開発チームの意志疎通に関する研究を行っている。

 ブリティッシュコロンビア大学は、「Emergent Teams」というプロジェクトを立ち上げた。一般に開発チームは、特定の問題を解決するために必要に応じて結成されることが多いため、同大学ではJazzプラットフォームの拡張機能として開発された「Emergent Expertise Locator」ツールを採用した。Emergent Expertise Locatorは、過去にファイルがどのように変更され、誰が変更にかかわったかに基づいて、特定のタスクに対応する緊急チームに適したメンバーを推奨する。

 ビクトリア大学では、Jazzをベースとした2つのプロトタイプを開発した。これらは「Related Contributors Recommender」と「Feature Awareness Team Explorer」と呼ばれるツールで、ソフトウェア開発チームのメンバーの作業内容や専門知識、バージョン間の依存関係などを把握、監視するのに役立つ。

 カリフォルニア大学アービン校では、マルチモニター環境の利用方法について研究しており、プロジェクト意識という側面にフォーカスして、この巨大なディスプレイ空間を有効活用するためにソフトウェア開発ツールを設計/再設計する問題に取り組んでいる。

 ニューヨーク州アーモンクに本社を置くIBMはさらに、Jazz技術をベースとした商用製品(「IBM Rational Team Concert」など)を授業で利用している大学を紹介した。ブリティッシュコロンビア大学では、IBM Rational Team Concertを利用して、実際のチーム構成を模したコラボレーティブ開発環境を学生に提供している。IBMでは、認可された教科プログラムや学術研究プロジェクトで利用するために、Rational Team Concert 1.0を無償で教育機関に提供する予定だ。

 IBMでは補助金の額を明らかにしていない。同社の広報担当者は、交付対象の大学はそれぞれの提案を推進するための補助金を受け取ると説明している。補助金を交付された大学には、1年間にわたって研究を実施すること、jazz.net上でコミュニティーツールを利用してJazzコミュニティーと意見交換を行うこと、研究結果をJazz開発チーム/コミュニティーと共有すること、ワークショップ、カンファレンス、学会誌などを通じて研究結果を公表することなどが求められる。

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