PCインターネットと肩を並べる携帯インターネットモバイルサイト活用術(2/2 ページ)

» 2007年11月01日 06時30分 公開
[ITmedia]
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 携帯インターネットは、ユーザー数から見ればすでに日常的な情報サービスの1つになっているが、最近はその存在が広く注目されるようになった。

 その理由の1つは、携帯電話インターネットの世界がPCインターネットのように、誰もがコンテンツを提供でき、誰もがコンテンツを利用するという、オープンな世界に近づきつつあるからだと言われている。

 携帯電話インターネットは、これまで携帯電話会社の公式メニューがユーザーのポータルとして確固たる存在を確立してきた。コンテンツ提供者にとっては、公式メニューに自らのサービスが登録されることが1つの目標となるが、携帯電話会社がコンテンツの露出や審査などで介在する仕組みは、ユーザーに有害なコンテンツを排除できるなどのメリットがある一方で、コンテンツ提供者の自由な活動を狭めるデメリットも存在する。

 また、ユーザーも携帯電話インターネットを広く活用するようなったことで、公式メニューにはないコンテンツを提供するサイト(いわゆる「勝手サイト」)の情報に注目し始めるようになった。

 携帯電話インターネットがオープン化に向かうもう1つの理由は、携帯電話会社の収益構造の変化にあるとみられている。特に「ARPU」(ユーザー1人当たりの月間収入)は、微増微減はあるものの、各社ともここ数年はほぼ横ばいで推移している。ARPUは通話料とデータ通信料で構成されるが、通話料の割合は各社とも減少傾向が続いており、一方でデータ通信料の割合が高まりつつある。

 ARPUを高めるためには、携帯電話インターネットを中心した情報サービスの利用拡大が不可欠であると携帯電話各社ではみており、オープン化を意識した携帯電話インターネットサービスの拡充に取り組む動きが活発化し始めた。

携帯ネットも検索がカギ

 PCでインターネットを利用する際に検索サイトを活用するのが一般的であるのと同様に、携帯電話インターネットでも検索サイトの活用が徐々に広がり始めている。

 NTTドコモは、iモードメニュー内に主要な携帯電話向けサイトの検索プロバイダーを複数採用し、ユーザーが検索プロバイダーを選んで利用できる仕組みを導入する。一方、KDDIはPC検索サービス大手のグーグルと提携し、EZwebの公式サイトと一般の携帯電話サイト、PCサイトを複合検索できる仕組みを採用する。ソフトバンクモバイルもグループ会社であるヤフーと連携し、検索を含めた携帯電話向けコンテンツサービスの強化に注力する。

 携帯電話各社のこうした動きによって、ユーザーがさまざまな携帯電話サイトにアクセスできる機会が広がり、従来のような公式サイトと非公式サイトの垣根が徐々に解消される方向へと動き始めた。コンテンツ提供者にとっても、PCインターネットと同様に自由度の高いサービスを携帯電話へ提供できる環境が整いつつある。

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