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» 2007年11月14日 00時30分 公開

Oracle OpenWorld 2007 San Francisco Report:Yahoo!やGoogleの躍進をどう思う?──HPのハード会長に聞いてみた

「Oracle OpenWorld 2007 San Francisco」は11月12日、本格的に幕を開け、午後のスポンサー基調講演にHewlett-Packardのマーク・ハード会長兼CEOが登場した。

[浅井英二,ITmedia]

 米国時間11月12日、カリフォルニア州サンフランシスコで開催されている「Oracle OpenWorld San Francisco 2007」では、午後のスポンサー基調講演が行われ、Oracleとの緊密な関係が四半世紀にも及ぶHewlett-Packardのマーク・ハード会長兼CEOが登場した。両社の共通の顧客は14万社に上るという。

短期間で巨艦、HPを立て直したハードCEO

 昨年のOracle OpenWorldでは、社内ITに対するCEOのリーダーシップの重要性を説いたハードCEOだが、この日は、ビデオカメラクルーが会場で集めた彼への質問に、ステージで答える趣向に変えた。とてもリスクの高い試みに思えたが、時にはユーモアを交え、巧みにこなした。

 「どこのPCを買えばいい?」とか、「サンフランシスコで美味しいシーフードレストランは?」なんて他愛もない質問が多かったが、「Yahoo!やGoogleといったインターネット企業の躍進をどう思うか?」といった質問には、「歓迎すべきだ。世界で最も優れたインフラを提供するのがわれわれの使命だ」と、素に戻って答えた。

 「広範なコンシューマーが参加し、コンテントのエコシステムが急速に構築されつつあることは歓迎すべきだ。それらを支えるインフラのエコシステムが必要になるからだ」とハード氏。

ビデオの質問に真剣に耳を傾けるハード氏

 もちろん、コンシューマーが参加するコミュニティーによって生み出されるコンテントは玉石混淆(こんこう)だし、間違いも多い。

 「Wikipediaに書かれているわたしの生年月日は、実は間違っている。わたしはもう少し若いよ」とハード氏は会場を沸かせたが、こうしたコンシューマーが生み出すコンテントは企業のITの在り方にも影響を与えつつあると指摘する。

コンシューマライゼーションの潮流

 新しい技術の多くは、先ずコンシューマー市場で注目を集め、その後、ビジネス市場でも広く使われるという経緯をたどってきた。パーソナルコンピュータ、インターネット、インスタントメッセージング、ブログなど、例を挙げていけばキリがない。こうしたコンシューマー市場がビジネス市場に影響を与えることをガートナーでは「コンシューマライゼーション」という造語で表現し、今後最も大きなトレンドになると予測している。

 「わたしの12歳の娘は、調べ物があれば何でもWebで即座に回答を得ている。会社のシステムだと、なぜ答えを得るのに時間がかかるのか? と不思議がっている」とハード氏。

 HPもかつては700を超えるデータマートを抱え、挙げ句に出てくる数字はバラバラだったという。ハード氏はHPに移るなり、Wal-MartやDellで手腕を振るったランディ・モット氏をCIOに迎え、同社のIT改革を託した。

 生まれたころからインターネットが身近にあったデジタルネイティブな世代にとっては、企業で必要な情報を得るのにかかる時間に我慢ができないに違いない。自由度が少なく、使い勝手の悪い旧来型の企業システムは、過去の遺物のように映るに違いない。

 「近い将来、企業のコンピューティング環境は、一定の水準のセキュリティを維持しながら個人の自由度を高めていくことが求められれるだろう。企業には大きなプレッシャーとなり、業界もこうした潮流に対処しなければならなくなるだろう」とハード氏は話した。

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