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» 2007年12月20日 07時00分 公開

マイナス要素を恐れずに:勇気を出して初めての仮想化 (1/3)

仮想サーバの快進撃で、レガシーボックス(時代遅れのマシン)が駆逐されつつある。仮想化されたサーバは本当に高いパフォーマンスを発揮しているのか? そこに潜む厄介な連鎖反応とは?

[Tom Kaneshige and Ellen O’Brien,TechTarget]

このコンテンツは、オンライン・ムック「サーバ祭2007」のコンテンツです。関連する記事はこちらでご覧になれます。


 ニューヨーク州アルバニーに本部を置く高度医療機関、聖ピータース医療サービスの狭苦しいデータセンターでは、160台のサーバがうなりを上げ、空調ファンがせわしなく回り、電灯が内部を明るく照らしていた。有線あるいは無線接続された150種のアプリケーションを患者の治療データが駆け巡り、看護師のスケジューリングからデジタル画像の処理まで、病院の主要な地点からあらゆる医療業務にアクセスできるようになっていた。

サーバの設置スペースが限界に

 しかし、データセンターの心拍数が急上昇の兆候を見せる一方で、「サーバの設置スペースは限界に近づいていた」と、CIOのジョナサン・ゴールドバーグ氏は語る。

 2005年の中ごろ、ゴールドバーグ氏は重要な判断を迫られた。仮想サーバマシンを使って、サーバを統合化するかどうかだ。もちろん会計担当者は喜ぶだろう。仮想サーバを導入すれば、物理サーバの台数分だけ必要となるOSのライセンス数を減らすことができる。少数のマシンで、コストをかけずに多くのサーバを走らせることが可能になるのだ。

 だが、病院のコアシステムを仮想化するというアイデアは、ゴールドバーグ氏を身震いさせた。パフォーマンスが落ちることはないか? クリティカル・システムの信頼性は維持できるか? そして最も重要な点は、はたしてソフトウェア開発ベンダーは、仮想サーバ上でも従来どおりアプリケーションをサポートしてくれるか? 「まさに真剣に自分自身で考えなければならなかった」と同氏は振り返る。

 もしゴールドバーグ氏が未来を予見できる超能力を持っていたら、それほど悩むこともなかっただろう。今日、仮想化されたサーバはほぼ完璧なパフォーマンスを発揮する。導入時にトラブルもなく、投資回収も確実に見込め、多くの人々に受け入れられている。

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