日本SGIの和泉法夫氏、退任へ

日本SGIでその経営手腕をいかんなく発揮していた和泉法夫代表取締役社長CEOが来年3月末で退任することが明らかになった。リクルーティングコミッティを設置し、広い見地から後任社長候補の選任を行うという。

» 2007年12月21日 17時30分 公開
[西尾泰三,ITmedia]

 日本SGIは12月21日、現在同社の代表取締役社長CEOを務める和泉法夫氏が、今年度の事業年度が終了する2008年3月末に退任することを明らかにした。合わせて、広い見地から後任の社長候補を選定するリクルーティングコミッティの設置も発表した。

和泉法夫氏。日本IBM、日本タンデム、コンパックコンピュータと時代を代表する企業を渡り歩いてきた同氏は日本SGIで10年を費やし、「コンテンツが主役の時代」を作り上げてきた

 和泉氏は、1998年10月に日本SGI(当時の日本シリコングラフィックス)社長に就任。ハードウェアの間接販売が中心だったビジネスモデルを、直販主体のソリューションインテグレーターへ変革するなど、日本独自の事業改革を推進してきた。こうした成果が評価され、2000年8月には米Silicon Graphicsの上級副社長(SVP)に就任している。

 その後、2001年にはNECおよびNECソフトとの資本参加を含む戦略的提携、2006年には、ソニー、キヤノンマーケティングジャパン、野村證券などを割当先とする第三者割当増資を実施、資本基盤を強化してきた。

 この間、米Silicon GraphicsがChapter 11(連邦企業再生法第11条)を自主申請するなどの逆風もあったが、ビジュアライゼーション事業を独自に継続、戦略事業としてのロボット事業立ち上げや、コンテンツ管理ソリューション体系「SiliconLIVE!」の提唱など、ソリューションインテグレーターとしての事業強化に務めてきた。

 今回、就任10年という節目を迎え、次の時代に向けた新たな体制の構築を目指し、新体制へバトンタッチすることを決めたという。

 後任については、鈴木正慶(日本SGI取締役、中部大学教授)、鹿島浩之助(NEC取締役執行役員専務)、ロバート・ボー・エワルド(日本SGI取締役、米国Silicon Graphics社CEO)の3名で構成されるリクルーティングコミッティが社内・外から広く人材を選定して推薦するという。

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