NECエレ、3G携帯端末向け半導体提供サービスを開始

半導体大手のNECエレクトロニクスは、第三世代の携帯端末の開発を支援するサービスを市場に投入した。

» 2007年12月25日 12時28分 公開
[ITmedia]

 NECエレクトロニクスは12月25日、第三世代の携帯電話端末向け半導体を提供するサービス「Medity2」を発表した。

 同サービスは、第3世代方式「WCDMA」の拡張規格であるHSDPAや、第2世代の通信規格であるGSMに対応した携帯端末の開発を支援する。電気信号の帯域を処理するシステムLSI「M2」を中心に、無線周波数処理ICや電源ICなどの半導体チップセット、W-CDMAなどの無線アクセス方式を自動切り替えできる通信用ソフトウェア、ソフトウェア開発評価キット、ソフトウェア開発ツール、製品化までのシステムインテグレーションサービスなどで構成される。顧客ごとにカスタマイズが可能。M2の拡販を主目的に市場投入する運びとなった。

 従来の端末開発では、別途GSMチップを用意する必要があったが、このサービスでは統合環境として提供されるので、開発工数やコストが削減する。これにより、海外の携帯電話網でも使えるモバイル端末の開発が迅速化する。

 M2は、NTTドコモ「N905i」「N905iμ」「N905iBiz」の基底帯域とアプリケーションプロセッサの統合チップとして採用されている。国際ローミングサービス「WORLD WING」や「FOMAハイスピード」での高速データ通信に対応し、シリーズ最長の連続待受時間および連続通話時間を実現する。

 M2の参考価格は、1チップ当たり5000円。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ