2008年は視界良好――ソリューションプロバイダーの展望(3/6 ページ)

» 2007年12月27日 17時29分 公開
[Pedro Pereira, Sara Driscoll,eWEEK]
eWEEK

マーケティングへの取り組み

 ボヴァ氏は、VARの行動様式が変化すれば、新規顧客の開拓や取り込みは必然的に可能になると話している。「新たな顧客を獲得したいのなら、ソリューションプロバイダーはマーケティングを始めるべきだ。自分たちのブランドに対する意識を高め、マーケティング担当者に投資をしなければならない」(ボヴァ氏)

 ソリューションプロバイダーは、たとえパートタイムのマーケティング担当者を雇用していても、ベンダーやディストリビューターとのやり取りを間断なく継続していく必要がある。「戦略を行使することで、構造は出来上がっていく。新規顧客の開拓に意欲を燃やすのは正しいことだが、それを実現するには、VARは社内の構造を変えて、社外との意思の疎通を図らねばならないのだ」(ボヴァ氏)

 しかし、今回の調査結果によると、2008年の重要な経営課題としてマーケティングへの取り組みを挙げているソリューションプロバイダーは、全体の半数程度しかいないという。

 ベンダーをスポンサーに付けるプログラムを特に重視している回答者の割合が、10分の3にとどまっていることからも、チャネルマーケターがそうしたプログラムにのみ注力しているわけではないのは明白だ。チャネル企業は、新たなサービス指向アプローチを通して新規顧客を開拓するようになっており、マーケティングはそうした取り組みの中心には存在しない。

 そうとはいえ、ソリューションプロバイダーがそれを「マーケティング」と呼んでいなくても、ベンダーに依存するのではなく、多数の独自プログラムを立ち上げることを2008年の目標に掲げているのは間違いない。回答者はそうした取り組みの軸として、Webサイト(62%)や顧客需要の創出(55%)、Eメール(52%)、リードジェネレーション(50%)などを挙げた。

 クラコラ氏は、マーケティングを活性化し、リードを広げるのはベンダーにとって重要な使命だが、ソリューションプロバイダー自身に同様の戦略を行使させることも必要不可欠だと述べ、「今日の再販業者のマーケティングは実にお粗末だ」と指摘した。もっとも、一部のベンダーは、マーケティングツール以上のものをソリューションプロバイダーに与え始めているという。例えばCisco Systemsは、マーケティングキャンペーンの実施を助ける物理的なリソースを提供している。

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