イーシー・ワンとインターシステムズが協業、富士フイルムにDB導入

システム開発のイーシー・ワンは、多次元データベース(DB)を提供する米Intersystemsの日本法人、インターシステムズジャパンと協業する。

» 2008年01月22日 00時00分 公開
[怒賀新也,ITmedia]

 システム開発のイーシー・ワンは、多次元データベース(DB)を提供する米Intersystemsの日本法人、インターシステムズジャパンと協業する。システム開発におけるDBの選択肢を増やすとともに、インターシステムズから顧客の紹介も受ける。両社は協業第一弾として、富士フイルムが社内の検索システムで利用するDBの導入を支援する。

 イーシー・ワンの事業開発部アーキテクトの加藤充氏は、データベース同士の関係性が複雑になるリレーショナルデータベース(RDB)より「オブジェクトとして扱える点でCacheの方が処理が速い」と話す。

 オブジェクトデータベースであるインターシステムズの「Cache」は、RDBで必要なO/Rマッピング(オブジェクト指向でいうオブジェクトとRDBをマッピングすること)をしなくて済む。RDBのようにフラグメンテーションが起きないことも処理の速さにつながっているという。

 また、Java開発に強いイーシー・ワンにとって「JavaのオブジェクトとしてもDBのオブジェクトとしても呼び出せる点は好都合」(同氏)だ。

 同社の開発事業部部長を務める森田実雄氏によると、Cacheは「処理が速いDBとして一定の評価を得ていた」が、「独自の言語を学ばないと開発できないことがネック」だった。これを解消するために、インターシステムズは「ハラペーニョ」と呼ぶ開発ツールを提供している。ハラペーニョを利用することで、Cache向けの独自の言語を習得しなくても、Javaで開発ができる。

 富士フイルムへのCache導入を担当した加藤氏によると、トランザクション数は当初10万件で、毎年10万件づつ増えていく見込みという。「データ量が増えた場合にパフォーマンスの良さを継続できるかはまだ分からない」としている。

 なお、イーシー・ワンは「インターシステムズからの顧客の紹介も期待している」という。

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