1000万ユーザーからの反響がやりがい――ミクシィ新人社員の声を聞け(1/4 ページ)

IT業界で働く新入社員の生の声を伝える座談会企画。第3回目を飾るのはミクシィだ。「1000万人の反響にやりがいを感じる」「将来は時間銀行のような概念が生まれる」――枠にとらわれない彼らの発言から、ミクシィがはぐくんでいる企業文化が見て取れる。

» 2008年02月13日 00時00分 公開
[藤村能光,ITmedia]

 「新人社員の声を聞け」ではIT業界で働く新入社員の生の声を伝えることに焦点を当てている。これまでにマイクロソフト日本IBMと中心的なIT企業の様子をお伝えした。

 今回取り上げるのはITベンチャー企業のミクシィ。1976年前後に生まれた新進気鋭のネット起業家を指す「ナナロク世代」の1人である笠原健治社長が率いている。ミクシィが新卒採用を始めたのは昨年から。採用活動は9月に開始し、大々的な告知もしなかった。「イレギュラーな採用だった」と笑うのは、座談会に参加してもらった新入社員の天谷啓介さん、木村俊也さん、坂入広和さん、前坂徹さん(以下、敬称略)。

 1000万人を超えるユーザーを持つコミュニティーWebサイト「mixi」。即座にユーザーからの反響が返ってくる環境を「怖さもあるがやりがいにつながる」と言う彼らに、ミクシィで働くことについて語ってもらった。

image 座談会に参加したミクシィの新入社員の皆さん

分からないところは自ら学ぶ

――自己紹介をお願いします。

木村 開発部研究開発グループで自然言語処理を担当しています。mixiの日記やコミュニティーのデータを機械的に処理して、新たなサービスを作るプロジェクトに所属しています。大学時代の専攻は自然言語処理学で、Web上のHTML文書を機械的に処理する研究をしていました。

坂入 サービス企画部に所属しています。担当は新サービスの開発や機能の改善、案件の進行管理などです。大学では社会情報学が専門で、研究テーマはSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の特性比較でした。その頃SNSで伸び盛りだったmixiを分析していました。

天谷 「mixiミュージック」のバックエンドの開発などが主な仕事で、所属は開発部のmixi開発グループです。大学ではメディアデザインを専攻し、情報の伝え方の研究をしていました。ゲームコントローラーを埋め込んだTシャツや、ヘルメット型のカラオケマシーンなどを開発していました。

前坂 開発部研究開発グループで、mixiのバックエンドをよりスケーラブルにするために、技術やオープンソースのソリューション検証、調査、実験などを進めています。大学ではコンピュータサイエンスを専門に学んでいました。遺伝的アルゴリズムという手法に情報検索の概念を加えて、検索の精度を向上させるような実験をしていました。

――すでに配属された部署で仕事をしているようですね。配属前の研修はどのようなものでしたか?

天谷 マナー研修がありました。

一同 そうそう。

木村 基本的にOJTで、配属部署の先輩に仕事を教わることがほとんどです。現場で学ぶ方が合理的でスピーディーだと思います。

坂入 私は10月が本配属でした。それまではオフィスの移転プロジェクトを専任で担当していました。

前坂 いきなり開発部の前線に投入されました。

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