シマンテック、スマートフォン初の日本語版セキュリティスイートを発表(2/2 ページ)

» 2008年03月12日 18時17分 公開
[國谷武史,ITmedia]
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スマートフォンはセキュリティホール?

 モバイルセキュリティ担当の山中幸代リージョナルプロダクトマーケティングマネジャーは、「スマートフォンに関心のある日本企業の95%がセキュリティ対策の必要性を感じていながら、実際には取り組めておらず、ハッカーがPCに次ぐターゲットにしつつある」と話した。

山中氏

 ある調査によれば、世界的には企業の80%がスマートフォン利用を認めており、このうち60%がセキュリティの重要性を感じている。だが、スマートフォン利用企業の75%が組織的なセキュリティ対策を実施しておらず、個人の管理に委ねているのが実情だという。

 スマートフォン普及率の高い欧米では、ユーザーの半数以上がWeb認証を必要とするサイトを利用しており、インターネットバンキングの利用率も34%に達する。クレジットカードなどの情報を送信した経験者も27%いるという。

 山中氏によれば、携帯電話固有の脅威として「スヌープウェア」というマルウェアの存在があるという。スヌープウェアは、端末の時計機能やスケジュール機能などと連動して、端末の情報をユーザーに秘密裏に第三者へ送信しようとする。「例えば会議の時間に合わせてマイク機能をオンにし、録音した内容をファイル送信するといったスパイ活動を働く。スマートフォンにもPC並みの情報を格納しているユーザーは多く、対策をしなければ情報漏えいの危険性を高める」(山中氏)

スマートフォンを取り巻くセキュリティはPCよりもかなり遅れているという

 スマートフォン導入を検討する企業ではセキュリティ対策の充実を求める声が多いといわれる。「特に端末の管理を効率的にできないのかという声が日増しに強まっている」(ウィルコム事業促進部の工藤恵記氏)というように、スマートフォンを販売する通信事業者からも包括的なセキュリティ対策の実現を求める声がある。

 「セキュリティソリューションとして法人向けメニューを拡充したい」(ソフトバンクモバイル法人マーケティング統括部の國枝良氏)、「新規キャリアでも安心した環境を契約者に提供できる」(イー・モバイル法人営業部の鎌田浩彰氏)と、各社の代表者が期待感をそれぞれ述べた。

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