コールセンター以外で収益を増やす新たな取り組み――ジェネシス社長

米Genesysはコンタクトセンター向けインフラ最大手だが、コンタクトセンターに直接かかわらない領域のサービスにも力を入れる。

» 2008年03月13日 21時48分 公開
[怒賀新也,ITmedia]

 米Genesysはコンタクトセンター向けインフラ最大手。今後も、電話に自動応答するIVR(自動音声応答装置)、セルフサービスなどの普及に力を入れるが、通信の「IP化」に伴い、コンタクトセンターに直接かかわらない領域のサービスにも力を入れる。1月に日本法人、ジェネシスジャパンの社長に就任したマイケル・マックブライアン氏に話を聞いた。

 2007年の売り上げについて「グローバルは17%成長した。一方、日本は1、2%しか伸びていない」とマックブライアン氏は話す。日本は市場が成熟しているため「新しい収益源を開拓する必要がある」という。

コンタクトセンターは今後企業にとってより戦略的なものになるというマイケル・マックブライアン社長

 その1つとして、コンタクトセンター向けの技術を企業内のコミュニケーションツールに転用し、提供する。既に、通話が可能なIM(Internet Messaging)などを使って企業内のコミュニケーションを活性化させるGETS(Genesys Enterprise Telephony Software)を提供している。

 また社内の最適な人を探し、その人に自動的に仕事をお願いできる技術「Business Process Routing(BPR)」にも力を入れる。既にMicrosoftで利用されている。

 Microsoftにはトラブルチケットと呼ぶトラブル報告が1日に数百万件も届くという。回答などの対応をするため7000人の技術者が割り振られている。トラブルチケットの情報を見て、手の空いている技術者などにチケットを回す仕組みをBPRで構築した。ちなみに、Microsoftが使っているコンタクトセンターソフトはGenesysではなく、Ciscoだとしている。

 「販売は100%パートナー経由」というジェネシスにとって、ライバルは良きパートナーでもある。「ライバルはアバイア、シスコシステムズなどだが、両社とも最大のパートナーでもある」(マクブライアン氏)。

 「Alcatel-Lucentも2つの顔を持つ。Genesys製品の世界的なリセラーであり、親会社だ」(同氏)

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