デル、シングルソケットサーバの次世代モデルを発表

デルは3月19日、シングルソケットサーバの最新モデル、「PowerEdge R300」「PowerEdge T300」を販売開始した。

» 2008年03月19日 19時46分 公開
[ITmedia]

 デルは3月19日、インテルXeonプロセッサを搭載したシングルソケットサーバの最新モデル、「PowerEdge R300」「PowerEdge T300」の販売を開始した。両製品とも2ソケット用のチップセットを採用することで、従来のシングルソケットサーバを超える性能を実現したという。

 PowerEdge R300は、同社のPowerEdgeサーバラインアップに新たに加わることとなるラック型サーバ。またPowerEdge T300は、従来製品であるタワー型サーバ「PowerEdge 840」の後継機種となる。

PowerEdge R300(写真左)とPowerEdge T300(写真右)。

 両製品に実装されたチップセットは、2ソケットサーバ用のインテル5100チップセットとなる。このためユーザーは、最新のXeon3300シリーズに加え、Xeon5400シリーズ、Core2 Duo、Celeronの計4カテゴリからプロセッサを選択できる。

 デルはインテル5100チップセットの採用にあたり、オリジナルの取り組みで機能を強化したという。具体的には、処理能力と省電力性に優れたDDR2 ECCメモリを採用するとともに、メモリの最大搭載量も6スロット/最大24Gバイトまでとした。また外部ストレージとしてデルの「MD3000」や「MD3000i」との接続を可能とするとともに、PowerEdge T300では5つ、PowerEdge R300では2つのPCIスロットを備えるなど、拡張性にも優れているという。

 可用性の面では、ハードディスクのホットプラグや、冗長化電源にオプションで対応するなど、両製品ともミドルクラスのサーバに匹敵する機能を備える。またTPM1.2によるディスク内情報の暗号化、内部USBコネクタを用いたセキュリティロック、診断プログラムの使用、ブートイメージからの起動が可能で、正面ベゼル内には鍵を備えるなど、運用における安全性も強化された。

増設されたUSBコネクタによりセキュリティロックが可能(写真左)。メモリスロット(写真右)も6つに増加。

 操作性および管理性においては、システムステータスとサーバのIDナンバーを視認できるLCDパネルを装備。無償で提供されるデルのサーバ管理ソフトウェア「OpenManage」により、導入時のセットアップから監視、障害の発見と対処、BIOSやドライバアップデートなども可能だ。またオプションの「DRAC5(デル リモートアクセス コントローラ)」により、サーバの遠隔監視もできる。

前面にはLCDパネルを装備(写真左)。筐体内部には、エアフローを最適化するカバーが付属する(写真右)。

 同社によれば、今回の製品リリースの背景には、マルチコア化によるプロセッサの高性能化にともなう、シングルソケットサーバへの注目の高まりがあるという。従来2ソケットサーバで実現していたのと同等以上のパフォーマンスをシングルソケットサーバで賄えれば、ユーザーはサーバの消費電力を削減できる。

 デルでは、PowerEdge R300およびPowerEdge T300を「2ソケットサーバのパフォーマンスを実現したシングルソケットサーバ」と位置づけ、新しいサーバカテゴリとして、あらゆる規模の企業、幅広い業種(公共機関、データセンター事業者、Webサービス事業者など)に提供していくという。

 価格はPowerEdge R300が17万1990円から、PowerEdge T300が15万9390円からとなる。

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