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» 2008年04月02日 07時00分 公開

BI特集:データ分析するなら現場と最後まで付き合え (2/3)

[ITmedia]

デジタルとアナログの使い分け

 この分析とアクションの関係を小山氏はデジタルとアナログという言葉を使って説明する。

 「分析はまさにデジタルですね。つまりインプットの結果です。これはITを使って効率的にするのがいい。ただ、アクションをどうするか、ということはアナログなんですよ。デジタル処理された分析結果からアクションプランを策定する。ただし、そのプランを実行するのは人間ですからね。そう簡単にプラン通り進むはずがないわけです」

 デジタルで分析した結果を作って、『あとは現場の仕事』ということでは、確かに地に足がついたアクションプランが実行されるとは考えにくい。「住所録を作るにはデジタルで処理した方が便利だが、礼状や案内状は手書きの方が相手の心に響く」という例を小山氏はあげる。

 IT部門がユーザー部門と協力して、データ分析の仕組みを作っても結局あまり使われることがなかった、という話はよく出てくる。これはデジタルとアナログの使い分けがうまくいかなかった結果ともいえるのではないか。アクションプランが正確に実行されるはずが、実際にはうまくいかない、原因を考えると現場の業務運用に無理があるなど、日常茶飯事だろう。プランを作っても事後の動きに注視しないようでは、役立つデータ活用の仕組みは作りにくい。

 また、デジタルにこだわって、報告業務などの入力作業の負荷が増えては元も子もない。データの分析、レポート作成などだけでなく、アクションプランがうまく機能しているかどうかまで、つまり最後まで付き合うつもりでないと、BIが本当に役立つものになったという、果実は得られないのかもしれない。

会計の仕組みとBI

 小山氏はBI導入で企業が注意すべきこととして、会計の仕組みをあげる。

 「会計には、財務データを外部にディスクローズするための財務会計と、会計データを内部の意思決定に活用するための管理会計の二種類があります。財務会計のみを採用している企業では、例えば売上データを分析しようにも、その中身が不透明。管理会計なら売上も単価×販売数で管理しているため、分析も容易です」

 武蔵野では、10年前に財務会計システムから管理会計システムに移行したという。この際、同社でも基幹システムの刷新には苦労したというが、データから次の戦略を導き出すには避けては通れなかった、と小山氏は振り返る。

 財務会計からは得られるものは少ないということではないが、データ活用が進めば自然と管理会計へのニーズが発生するのは当然のことといえる。

 管理会計で扱う数字は、もともと現場のあちらこちらで散在していることが多かった。数字に敏感な社員がうまく活用して業績向上につなげていたのである。しかし、こうしたデータは会社の規模が大きくなると、個人で扱うには難しくなるし、効率も悪い。全社的に管理して、社員全員が活用できるようにすることがBIの現場活用につながっていく。

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