CIOは情報の格付けを行うべし――企業の情報管理Weekly Memo(2/2 ページ)

» 2008年04月15日 10時04分 公開
[松岡功ITmedia]
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企業にとっての“情報の棚卸し”

 この考え方は、情報セキュリティだけでなく、情報活用という大きな観点に立ったものだ。さらに牧野氏は、「企業内の情報の格付けは、経営判断が要求される。では誰が責任を持って行うのか。それこそがCIOの仕事だ」と強調する。筆者もまったく同感だ。

 活用するための情報の格付けは、言い換えれば、企業にとっての“情報の棚卸し”だ。ただし多くの企業が「そんなことを言ってもどこから手をつけていいかわからない」というのが現状だろう。だが、もはや手をこまねいている場合ではない。これからは情報管理力が企業競争力に直結する。法的に保存しておかなければいけない情報は別として、例えば1年間誰も利用していない情報は思い切って捨てるといった大胆さも必要だ。そうしながら、企業個々にどのように情報の格付けを行うかを明確にしたうえで迅速な作業を進めるべきだと考える。そしてその陣頭指揮を執るのは、他でもないCIOだ。牧野氏の言う「CIOの仕事」はまさしく本質を突いている。

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