高速起動が可能な「KNOPPIX 5.3.1DVD日本語版」登場

産業技術総合研究所は、LCATを適用して高速な起動を可能にした「KNOPPIX 5.3.1DVD日本語版」をリリースした。

» 2008年04月17日 18時41分 公開
[ITmedia]

 産業技術総合研究所(AIST)は4月14日、「KNOPPIX」の日本語最新版である「KNOPPIX 5.3.1DVD日本語版(LCAT対応)」をリリースした。DVD版のみの提供となっており、ファイルサイズは約4.3Gバイト。AISTではダウンロードにBittorrentかFTPの利用を推奨している。

NOPPIX 5.3.1DVD日本語版 NOPPIX 5.3.1DVD日本語版

 KNOPPIXは、Debian GNU/Linuxをベースに構築されたCD/DVDブート型のLinuxディストリビューション。KNOPPIX 5.3.1は、Debian GNU/Linuxの次期メジャーリリース(コードネーム:lenny)の現時点での構成(testing+unstable)をベースにしており、Linuxカーネル 2.6.24.4、KDE 3.5.9、3Dウインドウマネージャとして、「Compiz Fusion」を採用している。

 また、圧縮ループバックデバイスであるcloop(compressed loopback device)が2.624にアップデート、スレッドを使ったリアルタイム伸長が試みられているほか、サスペンド機能を実験的に追加している。

 日本語版では、Linux Live CDの起動を高速化するLCAT(Live CD Acceleration Tool kit)の適用、UTF-8の標準採用、日本語入力環境を「scim+anthy」のみにするなどの変更が加えられている。資料(PDF)によると、LCATにより最大30%程度の高速化が図られているようだ。

 Webブラウザ(Iceweasel)、メールクライアント(Icedove)などの基本的なクライアントアプリケーション、統合オフィススイートであるOpenOffice.orgなどはそれぞれアップデートされたほか、仮想マシンソフトウェアとして「VirtualBox OSE」を搭載、Xenなど環境がそろっていないパッケージは削除された。

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