Wanted:企業向けAndroidアプリケーション(1/2 ページ)

Googleは、企業向けではないアプリを開発する50組のプログラミングチームのそれぞれに2万5000ドルを払った。次はどうするのだろうか?

» 2008年05月17日 00時00分 公開
[Clint Boulton,eWEEK]
eWEEK

 Googleは「Android Developer Challenge」は成功したとして、その美酒を味わっているようだ。これは、携帯電話用のAndroidプラットフォームの拡大を目指したプログラムで、1788件の応募があった。

 モバイル市場で、ライバルのYahoo!およびMicrosoftと競争する検索最大手のGoogleは、Android用のアプリケーションの急速な普及促進を狙っている。同社は5月12日、優れたアプリケーションを作成した50組のプログラマーに2万5000ドルの賞金を授与した。

 プログラマーたちは、Androidのマッピング機能やソーシャルネットワーキング機能を利用してアプリケーションを作成した。これらは、Facebookが2007年5月にそのプラットフォームを公開した後で作成されたアプリケーションに似ており、友人同士が写真や音楽を共有したり、特定地域に関係するショウや娯楽施設、レストランに関する情報を交換したりするためのもの。

 では、プログラマーたちは具体的にどんなふうにAndroidを拡張したのだろうか? 作成されたアプリケーションは、ばかばかしいものから便利なものやクールなものまで多岐にわたり、その内容は「Phandroid」というブログサイで紹介されている。

ばかばかしいアプリ 「Cooking Capsules」はユーザーが携帯電話上で非常に短い料理番組を見て、リストに示された食材を購入し、表示されたレシピに従って料理するというもの。

便利なアプリ 「PedNav」はパーソナルアシスタントアプリで、ユーザーが「都会の中を動き回ってさまざまな活動をする際の計画を立てる」のに役立つ。

クールなアプリ 「BioWallet」は「Android用の生体認証システム」で、「虹彩認識機能を備え、パスワード金庫の役割を果たし、ほかのAndroidアプリにシングルサインオン機能を提供する」というもの。まさに映画「ブレードランナー」の世界だ。

 Google Android Mobile Platformの開発担当者、エリック・チュー氏は受賞者の発表に当たって次のように述べた――「しかし真の受賞者は、これらの有能な開発者の作業の恩恵を受けるコンシューマーだ」

 これは今回のプログラムに関する見事な見解だが、eWEEKとしては、これらの開発者の作業で企業が恩恵を受けるのはいつなのだろうかという疑問が残る。

 これらのAndroidアプリケーションの多くは、単にばかばかしいという域を超え、個人ユーザーにとって役立つユーティリティであるが、プログラマーたちは今後、真剣になってビジネス問題を解決したり、業務手法を改善したりするアプリケーションの開発に着手する必要がある。大企業が従業員の業務方法を細かく指示するようになる一方で、個人プログラマーたちの関心がゲームに向いているというのは不可解な状況だ。

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