Googleを辞める理由とは「頭脳流出」の実際(3/3 ページ)

» 2008年05月17日 00時00分 公開
[Deb Pelerman,eWEEK]
eWEEK
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 退職した社員が何を目指しているのかを把握するのは、そう簡単ではない。ただ、IT業界に足を踏み入れようとしている若い世代と同じように、技術系の彼らがそもそもGoogleに魅力を感じた要因である刺激や進取の気風を求めているのは事実だ。

 Googleを去った社員の動向を追いかけているWired.comによると、古参の社員3名は人気上昇中のマイクロブログプラットフォーム「Twitter」を立ち上げ、ほかの3名はビデオ配信プラットフォーム「Ooyala」を創設したという。また多数の元Google社員が、前述のようにFacebookへ移籍している。

 GoogleのIPO以前および以後にさまざまな恩恵を受け、私財を増やした一部の社員は、ベンチャーキャピタリストの仲間入りをしたり、エンジェルインベスターになったりした。

 「多くの社員がGoogleでの仕事を通して大金を稼ぎ、一定の株式を取得した。彼らがこれをうまく活用する道は、いくらでもある。アイデアを試したい投資家にとって、シリコンバレーはおそらく世界最高の場所だろう。彼らがGoogleを辞めたのは、仕事がつまらなかったからではなく、次のレベルに進むためだ」(パパラード氏)

 ニュースブログ「Google Blogoscoped」のフィリップ・レッセン氏は、Googleの元社員が興したベンチャーが成長し、ある程度の成功を収めた結果、前の雇い主であるGoogleに買収され、結局は元に戻るケースも考えられるが、ここには1つ落とし穴があると警告している。

 「こうした買収は、Googleから利益を最大限に引き出す最高の方法は同社を辞めることだと認めるのと同義であり、現社員のモラルを著しく低下させかねないので、経営陣は慎重に考慮しなければいけない」(レッセン氏)

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