Microsoftの買収断念――Yahoo! の株価は? これからの展望は?オルタナブログ通信(1/2 ページ)

米Microsoftのビル・ゲイツが来日。Yahoo! 買収断念を決めた彼は、何を語ったのか。ネットの過去と未来、正しいエコ、言葉の地域差、パンダ外交――オルタナブロガーたちは、ITにまつわる時事ネタを、独自の観点から発信する。

» 2008年05月19日 16時06分 公開
[森川拓男,ITmedia]

SP3の登場でXPはどうなる? オフィスは?

 ゴールデンウィーク中に中国の胡錦濤氏が来日し、5月7日には米Microsoftのビル・ゲイツ氏が来日した(関連記事)

 マイクロソフトといえばWindows、ゲイツ氏は来日会見でVistaの好調ぶりをアピールしたようだ。しかし書店でパソコン関連の雑誌を手に取ると、Windows Vista関連の内容が多いが、Windows XPを使い続けるといった内容も目に付く。XPをチューンアップしてVista風にし、Vistaの次のOSまでXPを使い続けようというものだ。「Vistaはいいや」と感じている層が読者の中にいるからなのかもしれない。

 そして、XPの販売が6月30日に終了する。ITmedia海外速報部・広瀬麻子氏「海外速報部ログ」XPの真実はどこにある? はそれを受けて、XP販売終了に関するうわさを取り上げている。6月30日にXPの販売がすべて終了するという誤った情報から始まった、「6月30日以降も、PCメーカーがXPを販売できるという秘密の『ダウングレード権』バックドアがある」といううわさだ。詳細は広瀬氏の投稿を見て欲しいが、結論からいえば、終了するのはPCメーカーと小売業者向けのXP販売のみで、その後もシステムビルダー向けの販売などは続けられる(関連記事)

 さらに、5月6日にXP SP3のダウンロード配布が始まったが、ここでも混乱が少し起きている。この話題については、次回取り上げるつもりだ。

 マイクロソフトのOffice製品が2007から大きく様変わりし、好みが別れているようだ。

 オルタナブロガーでは、加藤和幸氏「てくてくテクネコ」連休中にExcel2007を克服のように、仕事の必要性から新しいバージョンを覚えた人もいる。確かに、これからOfficeを導入する人は2007から使い始めることになるわけで、その人たちとのやりとりで2007を使う必要に迫られることも出てくるだろう。加藤氏によれば、Office2007の60日無償評価版が配布されているという。筆者はいまだに2002を利用しており特に不都合は感じていないのだが、そろそろ試してみようかなとも思った。読者も、まずは無償の評価版から試してみるのもいいかもしれない。

 そもそも、一般ユーザーはXPですら、すべての機能を使い込んでいるかどうか怪しい。谷誠之氏「谷誠之の 「カラスは白いかもしれない」」エクスプローラーの知らなかった機能という投稿のように、いまになって見落としている機能を発見することだってあるくらいなのだ。

 いまのバージョンのままで続けるか、それともアップグレードするか。情報や流行に躍らされるのではなく、評価版で試したり周囲の評判などを参考にしながら、自分のタイミングでやるのが1番だろう。ともかく、マイクロソフトの今後には、注目する必要がある。

ゴールデンウィークで投稿減か

 ITmediaのビジネス・ブログメディア「オルタナティブ・ブログ」では、160組近くものオルタナティブ・ブロガーたちが、ITにまつわる時事ネタなどを独自の視点から発信し続けている。「オルタナブログ通信」は、この「オルタナティブ・ブログ」の投稿の中から幾つかをピックアップし、読者へとナビゲーションする目的で連載するものだ。「オルタナティブ・ブログ」を読む際の参考にしていただければ幸いである。

 今回は、5月1日〜7日のゴールデンウィーク後半に投稿された中から、冒頭で取り上げた「Yahoo! 買収」のほか、「WindowsXP」「かりゆし」「インターネット」「環境問題」「言葉」「パンダ」などのキーワードに注目してみた。

5月1日〜5月7日を最新としたオルタナティブ・ブログのステータス

 例によって、オルタナティブ・ブログの投稿状況を見ていただきたい。5月1日〜7日を5月1週として過去8週分の様子を可視化してみた。

 前回、ゴールデンウィークということで落ち込みが確認されたが、今回もその状況が続いているようだ。4つ以上の投稿をしたブロガーが減って、1つのみ投稿のブロガーが増えていることも、その一因となっているだろう。連休が開けて投稿数がどうように変化するのか注目したい。

 5月7日には、吉川日出行氏「ナレッジ!?情報共有・・・永遠の課題への挑戦」の連載、[定点観測]実名ブログ界の動向 2008年4月版〜ブロガーランキングの変化についてが投稿された。オルタナティブ・ブログも含めた実名ブログの投稿状況がまとめられているので、ぜひ目を通していただきたいと思う。

 ここで4月28日〜5月4日の週間アクセスランキングから、注目点をピックアップしてみたい。

 今回は、何と言っても「ぼかりす」が上位を占めたことが注目される。松尾公也氏「CloseBox and OpenPod」の投稿で、ベスト10中6つの投稿がランクインし、そのうち4本は「ぼかりす」キーワードが入っている。1位に謎のテクノロジー「ぼかりす」の衝撃、2位にすごいのは「ぼかりす」だけじゃない(その1):サビ抽出プレーヤー、4位にぼかりすのライバル「400氏」のMEIKO版を聴いたカミサンの反応、5位にすごいのは「ぼかりす」だけじゃない(その2):すべての曲を初音ミクが歌えたりしてといった具合である。

 その間に挟まれるように、3位に「BSマンガ夜話34弾作品決定!」(夏目房之介の「で?」)が入ったのも興味深い。BSマンガ夜話に固定ファンがいることが押し上げたのだろうか。

 7位には、おなじみ著作権絡みの投稿「著作権管理事業における競争原理の続き(仮)」(栗原潔のテクノロジー時評Ver2)がランクインしている。新しい話題の中でもしっかりとランクインするのは、著作権への根強い関心があるのかもしれない。

 それでは、5月1日から5月7日にかけて、オルタナブロガーはどのような話題に注目してきたのか。幾つかのキーワードから振り返ってみたい。

Yahoo! 買収騒動が残したもの

 冒頭でWindowsとOfficeのことについて触れたが、マイクロソフト絡みでもう1つ重要な話題があった。

 小林啓倫氏「シロクマ日報」Microsoft、Yahoo! 買収案を撤回や、佐々木康彦氏「平凡でもフルーツでもなく、、、」小林さん早くてビックリ! でも取り上げられたように、米Microsoftが米Yahoo! の買収提案を撤回したのだ。

 これはその後の株価にも影響した。ITmedia海外速報部・澤由紀子氏「海外速報部ログ」バルマーの別れの手紙で月曜のYahoo! 株価はで株価予想が取り上げられたが、小林氏のMicrosoft 撤退を知った瞬間、Yahoo! 幹部はハイタッチで喜んだで触れられたように、米Yahoo! 株は下落した。このことを、経営陣と株主はどのように見ているのか。

 また、澤氏のジェリー・ヤン、公式ブログで吼えるもなかなか興味深い投稿。しかし、谷川耕一氏「むささびの視線」結果的にはMSがYahoo!を買収することになるんじゃないかなぁにも指摘される動きがないともいえない。さて、どうなることやら。

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