世界のRFID市場、2013年には97億ドル規模に

AirbusやSam's Clubなど大手企業の採用により、非接触ICタグ(RFID)市場は今後も堅調に伸びる見込みだという。

» 2008年05月23日 09時31分 公開
[ITmedia]

 非接触ICタグ(RFID)の世界総売上高は、2008年以降、年率15%で成長し、2013年には97億ドルに達する見通しだ。調査会社米ABI Researchが5月20日、報告書をまとめた。

 ABIによると、RFID技術のあらゆるカテゴリーで市場のトレンドが上向いており、2007年は好調のうちに終わり、2008年第1四半期もその傾向が続いたという。そうした堅調な伸びには、大手企業による採用や投資が貢献している。例えばパッシブ型UHFタグでは、Airbusがサプライチェーンから組み立て工程までを含む複数のプロジェクトへの採用を発表した。2008年1月には、Wal-Mart系列のSam's ClubがRFIDプログラムを発表。欧州とアジアではMetro AGがRFIDサプライチェーンアプリケーションに関心を示しているほか、つい最近では米国防総省が、パッシブ型UHF向けに新たな提案を募っている。

 RFIDは、エネルギー、医療、運送、アパレルなどさまざまな業界で導入されている。今後も、図書館の書籍やレンタルショップの商品、再利用可能なコンテナ、スペアパーツの管理など、再利用系分野での需要が市場をけん引するとABI Researchはみる。

 さらに、資産追跡、セキュリティ/アクセス制限、サプライチェーン管理といった分野でも、RFIDの導入が進む見通しという。

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