コンサルティングの大御所が語るIT業界の構造変化Weekly Memo(1/2 ページ)

三菱商事とRHJインターナショナルが設立した新コンサルティング会社のCEOに就任した倉重英樹氏が、IT業界の構造変化について語った。コンサルティングの大御所が予測する新たな業界構図とは――。

» 2008年05月27日 08時24分 公開
[松岡功ITmedia]

コンサルティング業界に返り咲いた大御所

 「いま企業が求めているのは、ITの活用ではなく、経営とITの一体化。その問題解決に向けて最後までしっかりとお供させていただくコンサルティング会社を設立した」

 三菱商事とRHJインターナショナル(以下RHJI、旧リップルウッド・ホールディングス)が共同出資して5月9日に設立したビジネスコンサルティング会社「シグマクシス」のCEOに就任した倉重氏は、同20日に行った新会社設立の記者会見で開口一番、こう語った。

ビジネスコンサルティング会社「シグマクシス」のCEOに就任した倉重英樹氏

 倉重氏といえば、日本IBM副社長やプライスウォーターハウスコンサルタント(後のPwCコンサルティング、以下PwCC)日本法人会長、IBMビジネスコンサルティングサービス会長、日本テレコム社長などを歴任したコンサルティングの大御所である。

 日本IBMではコンサルティングをはじめとしたサービス事業を立ち上げ、PwCC日本法人では1993年から2002年までの会長在任中に、抜本的な企業改革によって社員数10倍、売上高20倍の急成長をもたらせた。また、IBMとPwCCの統合や日本テレコムのソフトバンクグループ入りの際にも重要な役割を果たし、コンサルタントとしても経営者としても、その手腕は高く評価されてきた。直近ではRHJIジャパン会長を務めており、今回、三菱商事との共同出資会社設立によって、コンサルティング業界に返り咲いた格好となった。

 シグマクシス設立のニュースについては、すでに報道されているので関連記事を参照いただくとして、ここでは倉重氏が記者会見で語ったIT業界の構造変化についての話が非常に興味深く、読者にも示唆するところが多いと感じたので、クローズアップしてご紹介しておきたい。

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