IBM、“MSフリー”なデスクトップPC提供へ

Canonical(Ubuntu)、Novell、Red Hatと協力して、LotusとLinuxを組み合わせたパッケージを推進する。

» 2008年08月06日 10時15分 公開
[ITmedia]

 米IBMは8月5日、Canonical(Ubuntu)、Novell、Red Hatと協力して、Lotus製品を基盤とした「Microsoftフリー」な選択肢を提供すると発表した。

 4社は世界各国のビジネスパートナーと協力し、IBMのオープンソース製品「Open Collaboration Client Solution(OCCS)」をプリインストールしたPCを2009年までに発売する。OCCSはLotus Notes、Lotus Symphony、Lotus Sametime、各ディストリビューターのLinux、地域のパートナーのアプリケーションと導入サービスで構成される。OCCS搭載製品はパートナーのブランドで販売され、顧客のニーズに合わせてカスタマイズ可能。

 4社は、市場動向の変化やWindowsとOfficeを搭載したPCに代わる安価な選択肢への需要の高まりを挙げ、今後1年間にLinuxデスクトップを普及させられる理想的な状況がそろったと感じていると述べている。「企業間でのWindows Vistaの採用がスローペースであり、CIO(最高情報責任者)は予算に敏感になり、あらゆる地域でMicrosoftフリーな新しいタイプのPCが成功している。このことから、Linuxには大きなチャンスがある」とIBM Lotus部門副社長ケビン・キャバノー氏は語る。「OCCSによってデスクトップを開放し、顧客の節約を支援して、選択の自由を提供するべく取り組んでいく」

 またIBMはこの日、Linuxを基盤としたスーパーコンピュータ向けの初の認定オープンソースソフトパッケージ「IBM HPC Open Software Stack」をリリースした。同製品はクラスタの生産性や管理のしやすさを向上させるためのもので、IBMの「Extreme Cluster Administration Toolkit」などを含む。

 中小企業(SMB)向けアプライアンスサーバ「Lotus Foundations」で、SMBでのLinux採用とDominoアプリケーションの導入を促進する取り組みも発表した。Lotus FoundationsにNovellの「SUSE Linux Enterprise Server 10」を統合し、またDominoソフトベンダー向けのツールキットを提供する。

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