G1発売の興奮が一段落した今こそ、業界の専門家がこのガジェットをどう受け止めているかを確認しておこう。
米T-Mobileは今週、Googleが開発したLinuxベースの携帯電話OS「Android」を搭載した初のスマートフォン「G1」を発表したが、このAndroid携帯がGoogleや業界に及ぼす影響について、アナリストやモバイルおよびワイヤレス分野の専門家らがあれこれ思案している。一部には、「Googleは同社のWebサービスを広範囲の端末に提供すべきであり、Googleブランドを信頼していないユーザーまで縛り付けるようなことは慎むべきだ」と指摘する向きもいる。実際、携帯電話向けLinuxの推進団体LiMo Foundationでエグゼクティブディレクターを務めるモーガン・ギリス氏は、このLinuxベースのOSによる束縛の可能性を懸念している。
G1発売の興奮が一段落した今こそ、業界の専門家がこのガジェットをどう受け止めているかを確認すべきときだろう。
まずは事実の確認から。G1はGoogleが開発した携帯電話OSのAndroidを搭載する初めてのガジェットであり、価格はT-Mobileとの2年契約で1台当たり179ドル。
またG1はタッチスクリーン、フルキーボード、ナビゲーション用のトラックボールを搭載する。オープンソースのWebKitブラウザエンジンにより、Webアプリケーションは高速に動作し、アプリケーション間の切り替えも容易だ。Amazon MP3から楽曲をダウンロードするためのアプリケーションも搭載され、「Android Market」には多数のアプリケーションが用意されている。
だがモバイル市場の専門家やアナリストには、疑問点や意見があるようだ。
LiMo Foundationのモーガン・ギリス氏はGoogleが昨年11月にAndroidを発表して以来指摘し続けている質問をあらためて繰り返している(LiMo FoundationもLinuxベースの携帯電話OSを独自に開発し、この数カ月で23モデルの携帯電話を発表している)。同氏が知りたがっているのは次の点だ。
「Google Android携帯のユーザーには、ほかのオープンな携帯端末では利用できないようなサービスが提供されるのだろうか? G1のユーザーには、各種のGoogleサービスを利用するか否かについて、オープンで自由な選択肢が与えられるのだろうか?」(同氏)
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