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» 2008年09月30日 08時00分 公開

戦略プロフェッショナルの心得(7):周りの人はあなたの仕事をしっかり見ています (2/3)

[永井孝尚,ITmedia]

 ここで出来上がった資料は、まさにそのまま組織の改善活動を反映した資料です。多くの会社が改善活動を現場で推進していますが、そのような改善活動が、日常の業務とは独立した形で行われているケースもあるようです。しかし、改善活動は日常の業務の中で実施してこそ効果があがります。

 この仕組み、言い換えると、日々の業務に仮説検証プロセスを組み込んだものともいえます。すべてが最初からうまくいくことはありません。ある程度進んだ段階で、前のステップを振り返ってみればこうだった……とやり直すことも頻繁にあります。

 それでもいいのです。前のステップに戻ってその時に行うべきストーリーを作り直し、その経験を次に生かせばよいのです。仮説検証プロセスそのものです。このプロセスを仕事に組み込み、少しずつ改善していくことで、仕事の質は確実に上がっていきます。

 このような仕事のやり方は、必ずしも戦略に関わる人だけに求められるものではありません。セールスや技術者など、ビジネスに関わるすべての仕事で求められます。その成果は、何よりも雄弁に戦略プロフェッショナルとしての資質を語ってくれます。

 もしあなたが将来戦略プロフェッショナルになりたいと考えていらっしゃるのであれば、現在の仕事をここで紹介したような形で進めてはいかがでしょうか。周りの人は必ずあなたの仕事をしっかりと見ているのです。

 わたしは勤務先で、本業であるソフトウェア事業の事業戦略の仕事とは別に、マーケティング担当者のプロフェッショナル認定審査も担当しています。わたしの経験では、次の2つの質問で相手が持っている力が分かるのではないかと考えています。

  • 質問A:あなたは、マーケティングとはどのようなものだと考えますか
  • 質問B:あなたが担当している業務分野について、これから3年間のあなた自身が考える戦略を教えてください

 マーケティング以外の職種の方は、質問Aの「マーケティング」という言葉を、あなたの職種(セールス、技術者など)に置き換えて考えてみてください。両方とも簡単な質問ですが、常に問題意識を持っていないと答えられません。

 質問Aは、教科書的な答えは求められていません。教科書を覚えられれば誰でも答えられるからです。ここで期待されているのは、自分自身の経験に基づいた回答であり、個人のプロフェッショナルとしての自覚です。

 質問Bは、いかに自分で主体的に仕事に取り組んでいるかが問われます。上司から与えられた仕事をただ言われたとおりこなしているだけでは、答えられません。自分自身が自分の仕事の主役になり、担当するビジネス分野について事業責任者と同じ目線で自分が考える理想の姿と現実の差を把握し、どのように自分で解決していくのか、それらを考えた上で、今後3年間のテーマをどのようにするのか、常に考えることが必要なのです。

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