Microsoft、.NET 4.0でアプリケーションサーバ「Dublin」を投入へ(1/2 ページ)

Microsoftは「Dublin」のコードネームで呼ばれる新しいアプリケーションサーバ技術を発表した。DublinはWindows Serverでデビューする予定。

» 2008年10月02日 19時35分 公開
[Darryl K. Taft,eWEEK]
eWEEK

 Microsoftでは「.NET Framework 4.0」のリリースの一部として、Windows Communication FoundationおよびWindows Workflow Foundation技術を強化するとともに、「Dublin」のコードネームで呼ばれる新しいアプリケーションサーバ機能をWindows Serverに組み込む考えだ。

 Microsoftのコネクテッドシステム部門でプログラム管理ディレクターを務めるバーリー・カワサキ氏によると、これらの改良が必要なのは、複合型アプリケーションの開発がますます複雑化しているためだ。その背景には、さまざまなWebサービスを構築、配備、管理する必要性の高まりがあるという。

 Microsoftによると、.NETのコア技術に対する主な機能強化は、WCFにおける新しいメッセージング機能とREST(Representational State Transfer)機能、新しいワークフローモデル、WFとWCF間のシームレスな連携によるステートフルサービスと従来サービスのサポート、新しいビジュアルデザイナーなどである。カワサキ氏によると、Dublinは高い拡張性と容易な管理を実現し、ワークフローやコミュニケーションを利用するアプリケーションのための標準ホストを提供するという。

 「WCFは.NETにおけるサービス指向技術の基礎となるものだ」とカワサキ氏は説明する。「REST、Atom、POX(Plain Old XML)拡張機能を容易に作成できるようにするために、Visual Studioに既製のテンプレートを追加している。これはPDC(10月下旬にロサンゼルスで開催されるMicrosoftのProfessional Developers Conference)と同時にCodeplex(Microsoftのコミュニティー開発サイト)上でリリースする予定だ」

 またPDCでは、Microsoftは複合型アプリケーションを開発するための強化機能と新技術となる「WCF 4.0」「WF 4.0」およびDublinのCPT(Community Technology Previews)版も提供する、とカワサキ氏は話す。

 Microsoftによると、「WCF REST Starter Kit」は、.NET Framework 4.0においてWCFとともにリリースされる機能の早期プレビューだという。Starter Kitは、共通のREST形式のシナリオ用のVisual Studioプロジェクト/アイテムテンプレートを提供する。「REST Singleton Service」「REST Collection Service」「Atom Feed Service」「Atom Publishing Protocol Service」「HTTP Plain」などのテンプレートが用意される。

 これらのテンプレートに加え、Starter KitにはRESTサーバのキャッシング、セキュリティ、エラー処理に関するサポートとガイダンスのほか、RESTクライアントに関する初期のアイデアなども含まれる。

 「WCF 4.0は、WCFとWFとの間の連携を強化する。その基盤には、XAML(Extensible Application Markup Language)を用いた共通の宣言型モデルがある。アプリケーション全体をXAMLで作成することも可能になる」とカワサキ氏は話す。

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