富士通エフ・アイ・ピー、コンプライアンス強化した新製品を投入製薬会社向け情報管理システム

富士通エフ・アイ・ピーは、11月より製薬会社向け安全管理業務の支援パッケージ「パーシヴ」シリーズの新商品として、医薬品などの安全性情報管理システム「パーシヴAce/PV」の販売を開始した。

» 2008年11月05日 19時09分 公開
[ITmedia]

関係当局のガイドラインに準拠

 製薬会社は、薬事法のGVP省令(医薬品等の製造販売後安全管理基準)により、自社の医薬品を販売した後に副作用、感染症などの安全性にかかわる問題が発生した場合、その重要性を評価して定められた期限内に規制当局に報告する必要がある。

 「パーシヴAce/PV」は、製薬会社が薬事法に基づいて行う安全管理業務を支援するシステムで、GVPの「副作用・感染症報告」制度に準拠している。

 また、同製品は日本版ER/ES指針(厚生労働省が定めた医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器の承認や許可などに関する申請・届出・報告における、電子記録や電子署名を利用する際のガイドライン)および21 CFR Part11(米国食品医薬局が制定した、医薬品や食品の販売許可申請に使用する電子記録と電子署名の遵守要件)に対応しており、監査証跡の取得、利用者権限の管理、ログイン認証などの機能を備え、コンプライアンスに配慮したシステムだという。

 最新版の「パーシヴAce/PV」は作業ナビゲーション機能を充実させ、症例情報の入力や当局への報告書作成などで、未着手や未完了の作業を明確にでき、あらかじめ設定した各作業の順番や期限をもとに、システムが優先度を自動的に判別し行うべき作業を通知させることも可能となった。

 また富士通エフ・アイ・ピーが運営するASPサービス「PostMaNet」との連携機能も加わった。このサービスは製造販売後調査の症例データを収集するシステムで、これを利用すれば、製薬会社は紙の調査票をもとに症例情報を入力する手間がなくなり、症例情報の入力時間が大幅に短縮されるという。

 1996年に販売開始された「パーシヴ」シリーズは大手製薬会社70社への導入実績を持つが、富士通エフ・アイ・ピーでは「パーシヴAce/PV」の販売目標を2008年度中で10億円としている。パッケージ購入費用の目安は1000万円〜5000万円。導入支援費用は1500万円から。

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