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» 2009年01月28日 06時30分 公開

シングルテナントの形:Oracleが「CRM On Demand」を刷新、Salesforce.comへ対抗 (1/2)

OracleはSaaS型エンタープライズアプリケーションエンジンをパワーアップし、「Oracle CRM On Demand Release 16」を発表した。Siebelクラウドコンピューティングアプリケーションの最新版となる同製品は、カスタムオブジェクトのサポート、改善されたビジネスインテリジェンス機能、パートナーリレーションシップ管理ツールなどを備える。

[Clint Boulton,eWEEK]
eWEEK

 景気後退が続く中、エンタープライズアプリケーションベンダーには、業務効率の改善に役立ち、洞察力を与えるような製品を顧客に提供することが求められるようになってきた。

 Oracleが企業の販売部門の営業力を強化するのを支援するアプリケーションを刷新したのも、そのためだ。SaaS(サービスとしてのソフトウェア)型CRM分野でライバルのSalesforce.comを打ち負かしたいと考えるOracleは1月27日、「Oracle CRM On Demand Release 16」をリリースした。

 このプラットフォームには、新しいカスタマイゼーションツール、新しいパートナーリレーションシップ管理ユーティリティ、ホステッド型のSingle Tenant Standard Editionなどが含まれ、SaaSで提供するものはすべてマルチテナントでなければならないとするSalesforce.comの考え方に挑戦状を突き付ける格好となっている。

 マルチテナントアーキテクチャでは、複数の顧客が同じアプリケーションサーバとデータベースを共有する。これに対抗するものとして、Oracleは今後「On Demand Single Tenant Standard Edition」というSaaS製品を提供する。これは、顧客が同一のリソースを共有するのではなく、専用のハードウェア/ソフトウェアスタックにアクセスするという方式だ。

 OracleのCRM担当上級副社長、アンソニー・ライ氏はeWEEKの取材で、「アプリケーションインフラリソースを共有する方式は、SaaSサービスが時々停止するという事態につながる」と語った。

 「マルチテナント方式で困るのは、障害が発生すると大きなニュースになることだ。当社が悪いことでニュースになるのは困る」とライ氏は語り、Salesforce.comで最近起きたSaaSの障害をほのめかした。

 Oracleは従来、すべてのユーザーが同時にアップグレードを受けるマルチテナント型SaaSと、顧客が専用のメンテナンス/アップグレードウィンドウを選択できる「On Demand Single Tenant Enterprise Edition」を提供していた。On Demand Single Tenant Standard Editionは両者の中間に位置するもので、シングルテナント方式のすべてのメリットを提供するが、構成可能なメンテナンス/アップグレードウィンドウはない。

 Oracleはこの方式により、SaaS市場をリードするSalesforce.comと肩を並べられるようになるとライ氏は考えている。「われわれは契約を獲得しつつあり、ますます多くの顧客にシングルテナントを提供している」と同氏は語る。

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